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「核の傘はないよりまし」石破茂自民党政調会長

2011/02/19 16:02更新

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【核ドミノの時代】

 防衛庁長官、防衛相を歴任し、安全保障問題に詳しい自民党石破茂政調会長は19日までに産経新聞の取材に応じ、日本の核武装について語った。詳細は以下の通り。

 ■日本の核武装

 ――日本が核武装することのメリットとデメリットをどう考えるか

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記事本文の続き 「憲法上、戦略核兵器を持つことは考えられないが、(自衛のための)戦術核兵器を持つことは禁じられていない。憲法は米国の拡大抑止に頼ることなく、わが国として独自の核抑止力を持つことも否定しているわけではない」

 「従って、核を持つべきかどうかの議論は常に行われるべきだ。議論がないまま『とにかく核を持たない』という思考停止に陥ってはならない」

 「核武装のメリットは、わが国が独自の核抑止力を持つことですよ。ただ、1発や2発持っただけで、抑止力たり得るかといえば、それは違う。仮に持つというなら、まずは抑止力となり得る質や量から議論する必要がある」

 「デメリットは『米国の核抑止は信用ならない』という議論になることだ。核兵器の実効性を確保するための実験をどこでするのか、という非常に高いハードルもある。加えて、核拡散防止条約(NPT)は当然脱退することになり、(原子力発電用の)核燃料がわが国に入らなくなり、電力は4割ダウンする。外交関係で非常に難しい問題を惹起することも覚悟しなければならない」

 「確かに、NPT体制は『核のアパルトヘイト(人種隔離政策)』だといわれるほど、(米、露、英、仏、中の)5カ国だけに核保有を認める不完全な体制だ。だが、日本はそれを承知の上で入っている。日本が脱退して核を持つと、韓国も、台湾も、フィリピンも、インドネシアも(持ちたい)、となる。世界中が核を持つのは今のNPT体制より良いか、といえば、そうではない。核が今以上に拡散すれば、核兵器を管理できない国家やテロ集団に核が渡る可能性はさらに高まる。持つメリットと比較考量すべきだ」

 ――核開発を続けるイランが核武装に成功した場合、連鎖的に核保有国が増える「核ドミノ」が起きるのではないかとの議論がある

 「イランが核を持たないよう、わが国として最大限努力する以外にないが、イランが持てば核ドミノが起きるかといえば、そうではないだろう。その意味で、イランと日本では、核保有の意味合いが違う」

 ■日米「拡大抑止」協議

 ――平成14~16年の防衛庁長官在任時は北朝鮮の核開発問題が起きるなど北東アジアの核をめぐる状況に変化があった。日米で米国の核抑止について議論したか

 「防衛庁長官在任時には、むしろ弾道ミサイル防衛MD)導入に際して、MDが北朝鮮の核に対してどのような抑止力を持つかという議論が中心だった。MDと有事法制による国民保護という2つの抑止力をどう組み合わせるか、という議論だった」

 「平成18年10月、北朝鮮が初の核実験を実施した。自民党中川昭一政調会長(故人)が核について踏み込んだ発言をすると、米ブッシュ(子)政権からライス国務長官が飛んできて『心配するな』と言い、議論が下火になったことがある」

 「私が常々考えているのは、米国の核の傘、拡大抑止にどれほど実効性や信頼性があるかについて『信ずる者は救われる』の姿勢ではダメだということだ。北大西洋条約機構NATO)では、ドイツやベルギーなどの核を持っていない国でも国防担当閣僚が定期的に核抑止力について米国と協議をしている。また、航空機搭載型の米国の核兵器を有事にドイツ人パイロットが投下する核シェアリング(共有)がある」

 「ところが日米間では、どんな場合に核を使うのか、使わないのか、という協議を一回もしたことがない。これはおかしい。MDが導入されれば、核抑止も変質する。(米国の)核の傘は万全ではなく破れ傘かもしれないが、ないよりましだ。(日本の)MDも国民保護も完璧ではないが、ないよりましだ。この3つを重層的に組み合わせることで抑止力は保たれる」

 「だが、(米国の)核の傘はあるのか、ないのか。どれだけ破れているのか、破れていないのか。どんなときに差してくれるのか、分からない。そこで防衛相だった平成20年2月、ライス氏が訪日して会談した際、『その協議をしましょう』と提案した。ライスも『その通りだ』と応じた。帰り際に防衛省内のエレベーターで『あ、日本もこういう話をするんだ』と随行員に言ったらしい。それが今の日米の(拡大抑止に関する)協議に繋がっているとすれば、進歩だと思う」

 「『米国はロサンゼルスが核攻撃にさらされてまで日本を守るはずがない』という議論が良くある。でも、米国は『そうではない』と言っている。では、どういう場合に使って、どういう場合に使わないのか、シミュレーションをしないといけない。核兵器は『使ったらおしまい』の兵器だが、いつ使って、いつ使わないのかを少なくとも政府の当局者同士、それも官僚機構だけではなく政治家レベルでも認識を共有しておかなければならない」

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