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前原外相:エジプトの政権移行は慎重に

前原誠司外相=首相官邸で2011年1月18日、佐々木順一撮影
前原誠司外相=首相官邸で2011年1月18日、佐々木順一撮影

 前原誠司外相は4日の記者会見で、米国などがエジプトのムバラク大統領の即時退陣を求めていることについて「新たな元首を選ぶにしても、国民が納得する選挙のあり方を検証しなければならず、そういったものをやらずにトップがいなくなった場合、職務執行代行者で成し遂げられるのか」と述べ、政権移行を慎重に行うべきだとの考えを示した。性急な退陣でさらに混乱することへの懸念と過度に介入しない姿勢を強調した形だ。

 前原氏は「国民の気持ちは分からないではないが、現実的な政権を作っていくということはどういったことかを少し冷静に考えるべきではないか」と述べ、30年に及ぶムバラク政権下で民主主義が十分育っていないとの現状認識から、急激すぎる変革への懸念を表明。「現政権側も当然だし、デモを行っている方々も冷静に自らの国の将来を考え、今どのように取り組むべきかを考えてほしい」と反政府側にも冷静な対応を求めた。【西田進一郎】

毎日新聞 2011年2月4日 20時53分(最終更新 2月4日 20時54分)

 

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