縮毛矯正本当の理論(乾熱180度3秒の理由)
最新の毛髪科学の中から
変性を伴うアイロン高熱矯正と形状記憶パーマの高熱に関してのSS再結合強化の話です。↓
最新の毛髪科学の中からのシスチン・システィン酸量のグラフを見ての考察
※アイロン高熱矯正と通常のパーマの比較
通常のチオグリコール酸アンモニウム(7%pH9)で未処理毛のシスチン量を100として15分還元処理するとシスチン33%の残量で67%が還元されると言う条件下の話。
還元後2液酸化処理する通常のパーマで15分の臭素酸Na7% で酸化処理。その後測定するとシステチンの量が54.4%しか確認できずシスチンの46.6%の結合が減る。
21.4%シスチンとして再結合の状態にしかもどらなかったとうことです。
これに対して還元後に熱処理(180度)した場合にその時点ではシスティン酸量がほとんど増えず酸化されない。システチンだけが還元後に熱によりさらに約4%減るこれはほぼ熱変性としてランチオニンなどに変化するのとさらに混合ジスルフィドもシスティンに変化すると思われる。ただし短時間処理の為に熱変性は少ないと言うことです。現実のは3秒プレスではなく2秒プレスが規定。
上記の条件で還元→180度で熱処理→酸化処理
ここまで処理すると90.7%までシスチンとして再結合する
通常のパーマよりも36.3%も加温条件が加わるとシスチンの再結合がアップする。実に57.7%も再結合を促す事になる。
通常のパーマの場合は21.4%の再結合が行われ、高熱処理が加わった後の酸化の場合は57.7%と言うことは約2.7倍の再結合をするということが記されてました。
アイロンプレスの180度3秒間が加わるだけでなぜ酸化再結合の量が増えるかというと還元状態の混合ジスフィルドとシスティン(CySH)をほとんどCySHに熱で変化させることで酸化の時に再結合率を上げていると記されてます。
ただしシスティン酸は4.3倍に増え、通常のパーマなら3.5倍の増加で収まる。変性をともなうのは確か。
話が前後しますが、通常のパーマで約20%までしかシスティン結合の変化がなくそれを利用してウェーブを出していると昔から言われてます。まさしくその検証例。
(約20%しか還元されていなかったということではなく63%還元され実際には20%しか再結合しなかった。)
実際には矯正は物理的条件も必要で完全矯正の5%過収縮率を含めて伸張またその戻りの収縮させない延ばして固定させることが必要でこれにSS再結合の強化の話のアイロン矯正。これを加熱ロッドによる形状記憶パーマ・デジタルパーマの話になるとこの熱の与え方が問題になってSS再結合の強化の矯正と同じ理屈に合わせて低温で、ある程度水分を抜いて高温で短時間処理といった方法で水分を抜きSS再結合の強化を狙ったと思われます。
実際にはこれだけでなくケラチンペプチド誘導体を使い通常のパーマでウェーブ効率・保持率など60%毛を80%〜85%までアップさせてこのケラチンペプチド誘導体の特性が乾燥や加熱後に定着するようになっています。
問題は矯正のように短時間で加熱処理が終わらない欠点があって
SS再結合の強化が矯正と同じではなく長時間の為に
アイロン矯正よりも変性が進む可能性が高く特に毛先方向に直接熱が当たる為にドライ毛になってしまう現象が起きる。
中間巻きをして最初加温その後に毛先の後巻き方法・毛先にOIL添加・毛先にキトサン誘導体添加などでこの欠点を回避という方法をおこなうわけです。
クリープ期の長時間放置は酸化行程に入る前に再結合率をアップさせる方法で低温処理で少しでも時間を長くおきながらウェーブ効率を上げる処理を加えて行きます。
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