ライフ“なにわの大動脈”回り続けて半世紀 JR大阪環状線開業50年+(2/2ページ)(2011.2.19 13:26

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“なにわの大動脈”回り続けて半世紀 JR大阪環状線開業50年

2011.2.19 13:26 (2/2ページ)
弁天町駅で行われた大阪環状線の開業セレモニー=昭和36年4月25日(交通科学博物館提供)

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弁天町駅で行われた大阪環状線の開業セレモニー=昭和36年4月25日(交通科学博物館提供)

 「当時の車窓からの眺めは、未知の土地を覆っていたベールが切り落とされたような感じでした」。旧国鉄車掌、坂本衛さん(76)=大阪府吹田市=が感慨深く振り返る。

 東京・山手線の環状運転開始から36年。開業直後の大阪環状線は、西九条を出発した列車が現在の内回り方向に天王寺、大阪を経由し、西九条に戻って桜島線の桜島まで乗り入れていた。「P字型」のような運行形態だが、坂本さんによると「“の”の字運転」と呼ばれていたという。環状運転となるのは、昭和39年以降だ。

 「当時は、新設された高架の間を縫うようにカーブが連続していた」と坂本さん。環状線としては開業当初から電車が運行し、沿線には今と同じような家並みが続いていたが、当時、同じ路線を走る貨物の中には蒸気機関車が引く列車もあり、「大きなSLがうまくカーブをすり抜けられるか、はらはらしながら乗務していた」と振り返る。

 開業から半世紀となり、関西線や阪和線への直通運行電車も走るなど、近畿の輸送ネットワークの一翼を担う路線に成長した。坂本さんは「これからも、多くの人を乗せ、安全運行を実践してもらいたい」と願いを込めている。

     ◇

 【大阪環状線】 大阪、京橋、天王寺、西九条など19駅を経由する21・7キロの路線。昭和36年4月25日に開業し、JR西日本によると、現在は他の路線も含め、1日あたり大阪駅で約80万人、天王寺駅で約27万人が利用している。環状運転する普通列車のほか、奈良方面を結ぶ大和路快速、和歌山方面の関空・紀州路快速や特急など、1日約640本が路線内を運行する。

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