李大統領就任3周年、今後の課題は?
リーマンショックを克服してプラスの経済成長
野党との対話が必要
李明博(イ・ミョンバク)大統領が25日に就任3周年を迎える。大統領府では「特別な記念行事やイベントは行わない」とした上で、「李大統領は普段から“働く政府”を強調してきた。その趣旨に合わせ、3周年をきっかけに、これまで進めてきたさまざまな課題について改めてチェックする。その結果、足りない点は補いながら、謙虚な姿勢で今後も業務を推進していきたい」とコメントした。
現政権が最も大きな実績を残したのは経済分野だ。李大統領は元企業経営者らしく、任期1年目に起こったリーマンショックへの対応に向けて先頭に立った。その結果、韓国は金融危機の克服に世界で最も成功した国の一つに数えられている。昨年の経済成長率は6.1%で、ここ8年では最も高い数値を記録した。また、昨年は4664億ドル(約38兆7900億円)の輸出額を記録したが、これも過去最大だった。しかし昨年末時点での若年失業者数は92万人で、2000年以降最も多い。さらに今年に入ってからは、伝貰(チョンセ=高額の保証金を預け、運用益で家賃が不要になる韓国独特の住宅賃貸制度、またはその保証金)の高止まりや物価の高騰など、韓国経済には暗い影が差している。国の債務や家計の負債も危険なレベルにまで上昇しつつある。
李大統領は就任1年目から、政治分野で試練を経験した。また、3年間にわたり常に指摘されてきた「与野党とのコミュニケーション不足」は、今も解決すべき課題として残っている。
李大統領は「任期を完全に終えるまで、迷うことなく政権運営に臨みたい」としている。そのためには残りの任期後半をしっかりと全うする対策を取りまとめる必要があるだろう。専門家は「政権運営において選択と集中が必要な時期に入りつつある。3年間は経済を全面に出して突っ走ってきたが、残りの2年は統合力と政治力を発揮しなければならない」と指摘している。
権大烈(クォン・デヨル)記者