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医療環境:満足感3.8ポイント減少 沿岸で低く、診療の県内格差反映 /岩手

 県内で医療を受ける環境について満足感を持っている人が45・9%で、前回調査(08年度)より3・8ポイント減少したことが、県のまとめた医療と健康に関する県民意識調査で分かった。沿岸地域で満足度が低く、地域医療の県内格差を反映した形となった。

 調査は10年11月5日~12月3日、20歳以上の男女計5000人を対象に実施した。有効回収率は71・1%。

 調査結果によると、地域医療の満足度で「満足」「だいたい満足」と答えた人は45・9%と半数に届かなかった。保健医療圏別では、高度専門医療機関がある盛岡が66・5%と最も満足度が高かった。逆に宮古は25・7%、釜石は最低の24・9%で、地域によって満足度に大きな差がみられた。

 満足していない人に不満な点を聞いたところ、「高度・専門的な医療が受けられない」という回答が53・4%で最多。「産科、小児科、眼科、耳鼻科などの必要な診療科がない」が51・2%と続いた。医師不足による診療科の休診が住民に不安を与えている実態がうかがえる。

 医師不足の認知度では、前回比0・2ポイント減の94・6%が聞いたことがあると回答。県が進めている県立病院などの大きな病院と診療所(開業医)の役割分担について、「知っている」と答えた人は同2・6ポイント増の50・1%だった。

 県医療推進課の佐々木亨・地域医療推進担当課長は、満足度が下がったことについて「大きな変化とは見ていない。医師不足が解消されていない実態が数字に表れたのだろう」と分析している。【湯浅聖一】

毎日新聞 2011年2月19日 地方版

 
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