金総書記70歳:北に友好的な韓国サイトでも非難ごうごう

「住民飢えているのに誕生日祝いだなんて…すぐにムバラクのようになる」

若いネットユーザーの批判殺到

 北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記が70回目の誕生日を迎えた16日、牛海綿状脳症(BSE)問題をめぐり米国産牛肉の輸入に反対する「ろうそくデモ」でインターネット上の拠点となり、北朝鮮に友好的なムードが強かったポータルサイト「ダウム」の討論掲示板「アゴラ」でさえ、3代にわたる金一族の世襲や100億ウォン(約7億5000万円)を超えるという超豪華誕生日祝いに対し、批判の書き込みが多く見られた。ほかのポータルサイトもほぼ同様の状況だ。

 アゴラでは、30年にわたり独裁政権を維持し、このほど退任に追い込まれたエジプトのムラバク大統領と金総書記を比較する書き込みが多かった。「勝利者」というIDのユーザーは「北朝鮮の住民たちよ、エジプト国民の革命が見えないのか。金総書記を打倒する革命に立ち上がらなければならない。北朝鮮の住民たちは飢え死んでいくのに、誕生日祝いをするというのだから、正気でない」と書いた。「チョンミ」というユーザーも「ムラバクの後を追う金正日」とし、「金正日は秘密資金により独裁権力を維持しているが、住民たちには全く(その資金を)渡していない。すぐにムラバクのように追放されるだろう」と書き込んでいる。

 15日には「1等級韓牛」というユーザーが「金正日の誕生日の終結者」とし、「世界的に見て、1人の人間の誕生日を祝うため大々的な行事を開けるのは仏様とキリスト様だけ。だが、その2人も、生前にはこうした豪華な誕生日祝いをしていない」と批判した。

 「武橋洞のセ・シ・ボン」というユーザーは「北朝鮮は金正日の誕生日祝いに数百億ウォン(数十億円)も使っているのに、食糧支援再開だって?」「(韓国海軍哨戒艦)『天安』沈没事件や延坪島砲撃事件に対する責任ある措置やさらなる挑発の防止について何の確約もない北朝鮮に支援したところで、飢えている住民の手に渡るか、軍糧米として備蓄しようという意図なのか、確認できないではないか」と批判した。

北朝鮮の金正日総書記が70回目の誕生日を迎えた16日、ネットユーザーたちはエジプトを独裁し辞任に追い込まれたムバラク大統領になぞらえ、金総書記による独裁体制の崩壊を望むという批判を、ポータルサイト「ダウム」の討論掲示板「アゴラ」に書き込んだ。

李恵云(イ・ヘウン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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