改正された都青少年健全育成条例に反対する大手出版社などが「東京国際アニメフェア」をボイコットしている問題が、16日の都議会一般質問で取り上げられた。民主の栗下善行都議が石原慎太郎知事の「(ボイコットで)ほえ面かくのは向こう」などの発言を取り上げ、「知事の侮辱的な発言が出展拒否の原因」と指摘すると、石原知事は激高して反論し、議場は一時騒然とした。
フェアは3月24~27日。実行委員長の石原知事が昨年末以降、出版社側の出展拒否の動きに、「全然構いません」「ほえ面かく」などと述べてきた。
栗下都議は質問で、知事が今月、「コミック10社会」を構成する出版社に参加の再考を求める書簡を出したことと、知事に謝罪を求める出版社側の声を紹介した。そして「直接理解を求めることが必要」と主張した。
これに対して石原知事は、民主が条例の改正に賛成したことを挙げ、「都議の責任の重みを貶(おとし)めたとのそしりを受けないように」などと大きな声で述べた。栗下都議が09年の都議会で五輪招致関連の質問をした際、スタッフが身分を偽って調査した結果を使ったことも声を荒らげ非難した。【石川隆宣】
〔都内版〕
毎日新聞 2011年2月17日 地方版