18日午後3時ごろ、北海道苫小牧市の道央道で、路肩の土手に乗用車が横転しているのが発見された。運転していたのは道警捜査4課の石坂修二警部(50)で、頭などを打っており、現場で死亡が確認された。石坂警部は、道警の警部補が札幌・ススキノの元風俗店経営者に他人の犯罪歴情報を漏らしたとして逮捕された事件を巡り、同様に情報を漏らした疑いがあるとして道警が参考人として任意聴取をしていた。
道警高速隊によると、現場は片側2車線のほぼ直線。車は道路左側の緩い土手(高さ約10メートル)上で横転し、警部は車の近くに倒れていた。フロントガラスなどが割れており、車から投げ出された可能性がある。ブレーキ痕はなかった。遺書などは見つかっていない。
情報漏えい事件では、道警が7日に組織犯罪対策課警部補の辻本幸夫(55)、元風俗店経営の沢口将一(45)の両容疑者を地方公務員法違反容疑で逮捕。関係者によると、沢口容疑者の取り調べの過程で、警部が沢口容疑者の店をたびたび訪れていたことが判明。道警が17日に警部を任意聴取したが、「漏えいには関わっていない」と話していたという。
警部は同日午後5時ごろ、札幌市内の自宅に帰宅後、「タバコを買ってくる」と車で外出。そのまま戻らなかったため、家族が午後10時ごろに道警に届けていた。外出後、家族に自殺をほのめかす電話やメールがあったという。【吉井理記】
毎日新聞 2011年2月19日 1時51分