1月27日に発売した『ラストストーリー』を先日やっとクリアしたので感想でも書いてみようかと
『THE LAST STORY (ラストストーリー)』
開発元 : ミストウォーカー&任天堂
発売元 : 任天堂
発売日 : 2011年1月27日発売
対応機種 : Wii
カテゴリ : RPG
プレイ人数 : 1人(通信プレイ時 2~6人)
価格 : 通常版 6,800円 (税込)
スペシャルパック(Wii本体・クラコンPRO同梱) 25,800円(税込)
「家出娘は王女でした。」で始まる王道極まりないストーリー展開。
キャラクターの性格についても同じ、必ずどこかで見たようなテンプレ性格のやつらばかりで
次に発する台詞や展開がなんとなく予想できるほどの「王道」。
それ故にストーリーが薄っぺらく感じるし、キャラクターに愛着もわかない。
ラスボスに至っては「ああ、やっぱり。フラグ立てまくってたもんね。」って感じ。
ストーリーが王道に乗っかりすぎてて「先が早く見たい」というより
「早くこの話終わらせたい」という考えが先行するほど薄っぺらく感じた。
任天堂に暗いストーリーを全ボツにされたみたいだが、
全ボツになったストーリーのほうがまだマシだったのかもしれない。
この意外性の全くない王道物語、プレイしてて物足りなく感じた。
あのFF13に並ぶほどの一本道ゲーでもあった。
ワールドマップが無く、ナレーションとムービーでごまかして目的地に勝手に移動、
一本道を戦闘しながら奥に進んでいってムービー見てボス倒して・・・といった感じ。
ムービーとムービーの間にゲームしてるような感覚に陥る。
パズル的要素も無いに等しく、基本的に敵を倒して前に進むだけ。なんやこれ。
いきなりルリの町に放り出されて、何をしたらいいのか見失う事があり、
目的が分からないまま広い町や城をウロウロさせられた時にはもう虚無。
戦闘はギャザリングで敵をひきつけたり、味方の魔法で自身を強化したり、拡散させたりするシステムが面白かった。
スティック倒して近づくだけで攻撃できるし、アクションゲームのようなテンポの良い戦闘は非常に俺得。
細かいところに不満は残るものの、なんだかんだで戦闘はお気に入り。
街はヒゲが「作り込んでる」と言っているだけあって丁寧に作られてるなーという印象。
しかし、街で受けられるサブクエストは受けるだけ無駄なものが多く、
「面倒な依頼を受けるくらいなら街を回らずストーリー進めたほうがマシ」という考えに落ち着く。
人にぶつかると相手がつまずくんだけど、つまづいてる間は会話することができない仕様。
会話しようとして近づいたが、間違って体当たりしてつまずかせてしまう事がよくあり、
つまずいた相手が元の位置に戻るまで会話できないのにはイライラ。
音楽はメインテーマ含めて3つくらい耳に残った。あとは思い出せない。
ボスの直前に必ずと言っていいほど「セーブポイント」と「レベル上げスポット」がある。
この「レベル上げスポット」でギャザリングすると凄く弱い敵が湧いてきます。
その敵を倒すとかなり経験値が入るので簡単にレベル上げをする事が出来ます。
これのお陰でつまづくことなく一本道なダンジョンを一直線に突き進むことができる。
ボスで詰まってイライラするよりはずっとマシだが、ちょろいシステムだなぁと思う。
装備を取らなくても、透明になる染料をつけるだけで防御力を変えずに下着姿になれるのは嬉しい。
下着姿にしたところで欲情するわけでもないんだけど、こういうアホな要素はあって困ることは無い。
キャラクターをもう少し掘り下げてもよかったんじゃないのだろうか。
仲間キャラクターにスポットが当たる話が全然なくて
キャラが大勢出てくる1クールのアニメを見ているような感覚だった。
洋ゲーにインスピレーションを受けたようなシーンがたくさんあったけど
それはビジュアル的なものだけで、取ってつけたような要素でしかなかった。
エルードに関しては移動に使われてるだけで、深みもゲーム性も何も無い。
クリア時間は16時間とちょっと。
クリアするまでは普通に面白いゲームだと思った。なんだかんだでまとまってた。
王道ストーリーなだけにストーリーに不満が残るわけでもないし、街は丁寧に作られてたし、戦闘も面白かった。
でも何かが足りない、100%ジュースを水で薄めて飲んでる感覚。
「ゆっくり味わって飲むのではなく、さっさと飲み干したくなる」ゲームだった。
「面白いけどあれだけCMして、あれだけ期待持たせた割にこんなものかよ」という出来。
発売前の期待が大き過ぎたせいかもしれない。ヒゲは次回作でがんばって欲しい。
70点以上はプレイする価値のある作品という基準で点数をつけると75点くらい。
ボロクソ言ってる感じがするけどけしてクソゲーではないので興味ある人はやってみるとよろしい。