「テーブルに座れ」酒入り灰皿には吸い殻…仕方なく飲むふり 海老蔵さん殴打初公判・法廷ライブ(5)
産経新聞 2月18日(金)17時49分配信
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市川海老蔵事件で伊藤リオン被告の初公判。傍聴券を求める多くの人たちの行列ができた=18日午前、東京・霞が関(矢島康弘撮影)(写真:産経新聞) |
《歌舞伎俳優の市川海老蔵さん(33)が暴行を受け重傷を負った事件で、傷害罪で起訴された伊藤リオン被告の初公判では検察側の調書の読み上げが続く。男性検察官は犯行後の行動についての伊藤被告の供述調書の内容を説明。被告が12月10日まで身を隠していたことについて警察官から「どこで、誰といたのか」と聞かれ、「話せない」と答え、12月10日に出頭した理由についても「話せない」と供述を拒んだことも明らかにした》
《続いて、弁護側の冒頭陳述の読み上げが始まる。男性弁護人は「公訴事実は争わない」とした上で、主張を展開していく》
弁護人「被告の行為は過剰防衛です」
《弁護人は海老蔵さんの酒癖の悪さは知人の間では有名だったことを指摘し、事件前にも元暴走族のリーダーの男性に酒の一気飲みの強要などをしていたと主張した》
《事件があった昨年11月24日夜、東京・西麻布のビル11階の飲食店で海老蔵さんは元リーダーと飲食。元リーダーを迎えにきた伊藤被告ら3人の目の前までテーブルを引きずってもってきたという》
弁護人「(海老蔵さんは)『テーブルに座れ』と告げ、シャンパン3本を大声で注文して『かけつけだ』と告げて、飲むように強要しました」
「それを断られると、(伊藤被告と一緒に来店した)B(法廷では実名)に吸い殻の入った灰皿に酒を入れて飲むよう命令しました。Bは(元暴走族リーダーの)Aが被害者(海老蔵)に敬語を使っていたことから(自分の)先輩にあたると考え、断るのは失礼だと考え、灰皿の酒を飲むふりをして、実際には飲まずにテーブルの下に置きました」
《海老蔵さんや伊藤被告らは6階のカラオケバーのパーティールームへと移動。弁護人は先ほどの伊藤被告の供述調書に沿うような形で、元リーダーの男性の髪を引っ張り、顔に頭突きをした海老蔵さんと伊藤被告がもめ、伊藤被告が海老蔵さんに殴る蹴るの暴行を加えたとする経緯を説明した。その上で、過剰防衛とする主張を展開していく》
弁護人「被害者により、さらにAへの暴行行為がなされると考え、被害者のさらなる暴行行為からAを防衛するため、やむなく、被害者に対して、暴行行為を行いました。ただしこの行為は、必要かつ相当の限度を超えていることは否定できず、過剰防衛といえます」
《弁護側は元リーダーの男性が全治2週間のけがを負ったことや、伊藤被告と海老蔵さんとの間で示談が成立していることに言及して、冒頭陳述を締めくくった》
《弁護人から示談書など4通の書類の証拠提出、元リーダーら3人の証人申請が行われ、板野俊哉裁判官はいずれも採用した》
《続いて証人尋問に移り、板野裁判官に促されてスーツ、ネクタイ姿の長髪の男性が入廷する。伊藤被告は真剣な表情で、その男性を見つけた。男性は暴走族の元リーダーだ。男性は証人席に座り、宣誓書を読み上げた》
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最終更新:2月18日(金)18時9分