東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 社会 > 紙面から一覧 > 記事

ここから本文

【社会】

築地移転先「不当に高値」 仲卸業者らが提訴

2011年2月18日 朝刊

 東京・築地市場の豊洲地区への移転をめぐり、都が有害物質で汚染された土地を不当に高い価格で買い取ることは違法だとして、仲卸業者らが十七日、石原慎太郎都知事に公金支出の差し止めを求める訴訟を東京地裁に起こした。

 訴状によると、都は二〇〇六年十一月、築地市場の移転先用地の一部として、豊洲地区の土地十三万七千八百平方メートルを七百二十億円で東京ガスなどから購入。都は一〇年度予算に残る移転用地二十三万五千四百平方メートルの取得費千二百六十億円を計上した。

 原告側は「予算に計上した購入単価は、〇六年に土地が汚染されていない前提で購入した時よりも高い。汚染された土地を不適正に高い価格で購入することは違法だ」と主張している。

 原告の仲卸業岩井令子さん(61)は「都は私たちの健康を無視し、孫や子どもたちに負の遺産を残そうとしている。問題が未解決のまま豊洲に移り、将来、市場で働く人の健康を害する恐れがある」と訴える。

 原告らは一〇年十二月、公金支出などの差し止めの勧告を求めて住民監査請求したが、都監査委は十一年一月に却下した。

 東京都の話 訴状が届いていないのでコメントできない。

 

この記事を印刷する

PR情報





おすすめサイト

ads by adingo