金総書記70歳:子どもたちにアメの贈り物できず

 脱北者団体「NK知識人連帯」の関係者は17日、「北朝鮮は故・金日成(キム・イルソン)主席、金正日(キム・ジョンイル)総書記の誕生日のたびに必ず子どもたちに“袋入りのアメ”を贈っていたが、今回は咸鏡道など一部の地域では配れなかったようだ」と語った。

 北朝鮮は、100万人以上が餓死した1990年代後半でさえも「子どもたちにアメを与えるのは、首領様(金日成主席)の遺訓」としてアメのプレゼントを欠かさなかったという。北朝鮮では金日成主席や金正日総書記の誕生日に合わせ、全国の3歳から11歳までの子どもに対し、アメやガム、キャラメルなどが入った袋を贈ってきた。

 ある脱北者は「苦難の行軍(90年代後半)以降、アメの質が落ち“石アメ”と呼ばれることもあったが、それでも配られてはいた。“金日成主席の遺訓”であるはずの、子どもたちへのアメの贈り物が完全に実施できないとは、北朝鮮は現在どれほど苦しいのか」と語った。

 それでも対北メディアの「開かれた北韓放送」は、北朝鮮内部の消息筋の話を引用し「(金総書記の三男で後継者の)正恩(ジョンウン)氏が金総書記への誕生日プレゼントとして、南国のフルーツやクジラの肉、フカヒレ、キャビアなどを購入した」「金総書記と正恩氏は、側近たちにも薄型テレビなど高価なプレゼントを用意した」と報じた。また、金総書記の次男・正哲(ジョンチョル)氏は最近、シンガポールでダイヤモンドを購入し、エリック・クラプトンのコンサートを楽しんだ。

アン・ヨンヒョン記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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