国際韓国高速鉄道が衝撃の脱線 「国民の自尊心が傷つけられた」2011.2.17 20:46

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韓国高速鉄道が衝撃の脱線 「国民の自尊心が傷つけられた」

2011.2.17 20:46

 【ソウル=黒田勝弘】海外売り込みをもくろむ韓国高速鉄道(KTX)が開業7年で脱線事故を起こし、関係者に衝撃を与えている。原因はレール切り替えポイントの誤作動で、ブラジル高速鉄道への入札を前に一部では「海外輸出はまだ早い」との声も聞かれる。

 事故は11日午後、ソウル近郊の光明駅手前のトンネル内で起き、釜山発10両編成の6両が脱線した。最高時速は300キロだが、駅近くだったため事故当時の時速は90キロに落ちていた。車体が傾き一部破損したが死傷者はなく、復旧作業で運行は2日間乱れた。列車には大統領専用車両3両が連結されていた。

 鉄道当局は14日、事故原因は切り替えポイントに設置されたコントロールボックスの整備不良と発表。ナットの締め忘れや管制室への欠陥報告などが明らかになった。いずれも基本的な対応ミスで安全軽視の人災との批判が出ている。

 韓国高速鉄道はフランスのTGVを導入し2004年に開業。昨年秋やっと本来の慶州経由のソウル・釜山間が完成するなど曲折が多かった。当初から事故や故障、運行遅れが続発。今回の事故車両は国産だが故障が多かったという。

 それでも韓国は早くから海外売り込みに意欲を燃やし、米国やブラジルなどへの輸出を目指してきた。3日後に事故原因発表という素早い措置も、ブラジル入札を念頭においたものとの見方がある。

 10年にも満たない経験で日本の新幹線と売り込み競争という大胆さだが、今回の事故にマスコミは「国民の自尊心が傷つけられた」(文化日報社説)と嘆き「日本の新幹線の脱線事故は47年間で地震の際のわずか一度だけ」と伝えている。

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