2010年12月20日 21時31分 更新:12月21日 11時25分
「大阪都構想」を掲げる地域政党「大阪維新の会」(代表・橋下徹知事)は20日、大阪市内で開いた全体会議で、河村たかし・名古屋市長や愛知県知事選に立候補予定の大村秀章衆院議員が提唱する「中京都構想」との連携を表明した。「広域行政は(都知事など)一人のトップがガンガンやってもらえたらいい」と述べた河村市長に対し、橋下知事は「政令市制度を根本的に変える理念を共有できた」と応え、選挙協力していくことで合意した。
中京都構想は、愛知県と名古屋市が広域行政を一本化し、二重行政の無駄を省く構想。大阪都構想とは異なり、名古屋市の特別区再編までは含まないが、橋下知事は「形は違うが、強い大都市をつくり住民に近いところで基礎自治をしっかりやるとの理念は全く同じ」などと評価した。
河村市長は、一部の地区でモデル実施する「地域委員会」について、選挙で選ばれた委員が地域の課題解決に取り組むことを挙げ、「本当の住民自治、民主主義をつくることが求められている」と主張。橋下知事は「これは市役所の支配から市民を独立・解放させる戦いだ」と述べると、大村氏も「ともに日本を引っ張るエンジンとなるため、平成の薩長同盟としたい」と息巻いた。
維新はこの日、新たに統一選の第3次公認候補を発表した。府議選2人と大阪市議選8人の計10人で、これで公認候補者数は計111人となった。維新は府議選と大阪・堺両市議選で過半数獲得を目指しているが、両市議選の候補者数は過半数に達しておらず、今後も擁立作業を続ける。【平川哲也、堀文彦】