2010年12月20日 21時5分 更新:12月20日 21時15分
JR各社や全国の主要な私鉄各社は20日、それぞれが発行している10種類のICカードについて、2013年春をめどに相互利用を目指すと発表した。実現すれば、北海道から九州まで1枚のカードで主要交通機関を利用できるようになり、利便性が高まることになる。
相互利用を目指すのは、JR東日本の「Suica(スイカ)」、私鉄やバス会社が発行する「PASMO(パスモ)」、JR西日本の「ICOCA(イコカ)」、関西の私鉄などで使用できる「PiTaPa(ピタパ)」など計10種類。カードを発行する計11の鉄道・バス会社、自治体などで検討の場を設け、システム改修に向けた技術的な課題について協議していく。
これまでも首都圏では「PASMO」と「Suica」、関西では「ICOCA」と「PiTaPa」が相互利用できたが、各社とも乗客のさらなる利便性向上に向けて全国的な相互利用を目指すことが必要だと判断した。今回の検討には、JR四国などICカードの利用そのものがない鉄道会社は参画する予定はないが、こうした会社を含めた相互利用のさらなる拡大を目指す。
現在、それぞれのICカードは電子マネーとしても利用されており、今年11月現在、スイカは約8万店、パスモは約1万4000店、ピタパは約1万8000店舗でそれぞれ使用が可能。検討会では今後、電子マネーについても相互利用できる店舗の拡大を目指す。【三沢耕平】