2010年12月20日 17時13分 更新:12月21日 1時43分
【ソウル西脇真一】韓国軍は20日午後2時半(日本時間同)から約1時間半、延坪島(ヨンピョンド)の海兵隊による海上射撃訓練を実施した。韓国軍は訓練終了後も、北朝鮮軍による再砲撃などに備えて警戒態勢を維持している。
海兵隊部隊はK9自走砲などで、延坪島南西海域に向け砲撃した。北朝鮮の挑発に備えF15戦闘機が待機し、イージス艦なども付近に配置されたが、聯合ニュースによると、北朝鮮を刺激しないよう、着弾地点は海上の南北境界線である北方限界線(NLL)より10キロ以上南だった。
一方、朝鮮中央通信によると、朝鮮人民軍最高司令部は20日、「全面的な統治危機に直面した(李明博政権)当局と低落した軍部の体面を取り戻すための宣伝用挑発」などと訓練を非難する報道文を発表。「幼稚な火遊びにいちいち対応する一顧の価値も感じなかった」と強調した。
また、ロシアの要請で19日に緊急会合を開いた国連安全保障理事会は、北朝鮮非難を声明に盛り込もうとした日米などと中国、ロシアの対立で結論が出なかった。議長国・米国のライス大使は、なんらかの合意に達するのは困難だという見方を示した。