野球賭博:一家ぐるみで関与 古市家

2011年1月26日 12時13分 更新:1月26日 13時25分

警視庁の捜査員に囲まれ、車に乗り込む古市米子容疑者(中央)=大阪府交野市で2011年1月26日午前10時25分、花牟礼紀仁撮影
警視庁の捜査員に囲まれ、車に乗り込む古市米子容疑者(中央)=大阪府交野市で2011年1月26日午前10時25分、花牟礼紀仁撮影

 「(息子は)マージャンやパチンコの感覚で野球賭博をしていた。悪気はなかった」。昨年12月、毎日新聞の取材に古市貞秀容疑者を擁護していた米子容疑者。「寝た子を起こさないでほしい」と捜査や取材をけん制していたが、その愛息とともに自らも逮捕された。警視庁組織犯罪対策3課の調べに「賭博の金を管理していた」と話しているという。

 古市容疑者の兄満朝被告(38)も、野球賭博に絡み元大関・琴光喜関への恐喝容疑で昨年6月に逮捕・起訴されており、組対3課は、米子容疑者らが家族ぐるみで賭博に関与していたとみている。

 捜査関係者によると、古市容疑者と米子容疑者は昨年春ごろ、客の力士数人に賭博をさせ、数十万円を集めた疑いが持たれている。古市容疑者が客にハンデ表などを送付し勝敗予想を募る一方、米子容疑者が賭け金の管理などを受け持ち、親子で賭博の胴元をしていたという。

 賭博のキーマンとみられる山本俊作容疑者の昨年11月の法廷での証言によると、古市兄弟は05~06年ごろから客として野球賭博に参加した。また、山本容疑者が09年5月ごろ、満朝被告に負け金の支払いを催促すると、米子容疑者から大阪・通天閣近くの喫茶店に呼び出され、「別の力士の勝ち金500万円があるので、それが入ったら支払う」と言われたという。このころには既に、古市容疑者が胴元として独立し、米子容疑者も深く関与していたとみられる。【川崎桂吾、袴田貴行】

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