少子化でみこしの担ぎ手不足が問題になっている。妻の実家がある香川県の片田舎でも事情は同じらしい。「低学年の子は担ぎたくても担げない時代があったのにねえ」。正月休暇で帰省した際、地元のおじいさんが寂しそうに話していた。子供みこしが姿を消す日も近いのかもしれない。
担ぎ手不足は、医療や年金の危機という形でも顕在化している。こちらは「担ぎ手がいないので来年からはなくしてしまおう」というわけにはいかない。
私たちが担がれる立場になるころには、かなりのダイエットを迫られることになりそうだ。面白くない話だが、生まれたばかりの2人の子供を見ていると、「仕方ないな」と思えるから不思議だ。(大久保)
毎日新聞 2011年2月17日 地方版