スパイ容疑で起訴の韓国系米国人「人種差別的捜査受けた」

 メディアに北朝鮮の核実験の可能性を話したという理由により、昨年8月に米国でスパイ法違反の疑いで起訴された韓国系米国人の核専門家スティーブン・キム被告(43、韓国名:キム・ジンウ)=写真=は、「米連邦検察の起訴内容は違憲的」とし、棄却するよう米連邦裁判所に申請した。また、キム被告は「米連邦捜査局(FBI)の職員らは人種差別的表現まで使うという強圧的な環境で捜査した」と聴聞会の開催も同時に要求した。

 キム被告の代表弁護人であるアビー・ローウェル氏は15日、「キム被告の起訴は表現の自由を定めた修正憲法第1条を侵害、適法な手続きを保障した憲法第5条に違反したまま行われた捜査に基づいており、裁判所は訴訟を棄却すべきだ」と述べた。

 弁護団は特に、2010年3月にキム被告の自宅に捜索が入った際、あるFBI職員が「キム被告が韓国系であることに言及、『You people…』という表現を使うなど、人種差別的な捜査をした」と主張した。米国社会で「You people…」とは、「お前らの人種・民族は…」というニュアンスで、黒人や少数民族に使えば人種差別的な表現と受け取れると弁護団側は説明している。

ワシントン=イム・ミンヒョク特派員

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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