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百済の王が献上? 国宝中の国宝・七支刀の謎

2010/11/28 14:30更新

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灯籠に明かりがともった石上神宮の楼門(重文、鎌倉時代)。入母屋造、檜皮葺の堂々とした門。正面に掲げられた額「萬古猶新」は山縣有朋筆=2010年10月22日、奈良県天理市布留町 

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灯籠に明かりがともった石上神宮の楼門(重文、鎌倉時代)。入母屋造、檜皮葺の堂々とした門。正面に掲げられた額「萬古猶新」は山縣有朋筆=2010年10月22日、奈良県天理市布留町(撮影・薩摩嘉克)
石上神宮を闊歩する放し飼いのニワトリたちが木で休む。神宮によると、だれかが捨てていったのが増えたそうで、4~5種類いる。猫が境内を横切る向こうをゆうゆうと歩く豪傑もいた。いまや名物となっている=奈良県天理市布留町(薩摩嘉克撮影)

記事本文

【麗し大和・記者の裏話】(48)

 国宝中の国宝ともいえる逸品、石上神宮の「七支刀(しちしとう)」(古墳時代、長さ約75センチ、鉄製)。教科書などで見たことがある人は多いのでは。(そういえば、手塚治虫さんのマンガ「三つ目がとおる」にも登場していた…)。とにかく左右に3本ずつ枝のように刃が出ている変わった形で、まんなかの1本とあわせて「七支刀」と呼ばれる。

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記事本文の続き 実は今年5~6月、由来も存在自体も希有なこのお宝が、平城遷都1300年にあわせて、約8年ぶりに天理市の石上神宮で公開されていた。わずか20日間のことで、事前申し込み制だったこともあり、企画で取り上げなかったのだけれど、ちょっと残念だった。神宮にたずねると、次回の公開はいつになるかはわからないそう。ぜひ数年後のチャンスをお見逃しなく。

 ■由来は謎

 さて、この謎の刀。境内の禁足地から出土した神剣や玉類は石上神宮の由来を物語るものだが、七支刀は伝世品といって、発掘品ではなく神宮のなかで大切に伝えられてきたものだ。その伝世の名前は「六叉鉾(ろくさのほこ)」というからおもしろい。

 ところが、いつから、どうしてあるのかはわからないのだそうだ。ただし、刻まれた銘文や記紀の研究から、「369年、百済の王が倭王に贈った」ものと考えられている。日本書紀には神功皇后49年の記事に「百済の王と王子が七枝刀(ななさやのたち)と七子鏡(ななつのこのかがみ)を献上した」とあって、この刀が七支刀である、というわけだ。製造するのもたいへんな技術が必要だったろうし、こんな変わった形の刀がそうそうあるわけもないから、間違いないのではと思う。

 ということは、贈られた相手は摂政だった神功皇后だろうか…? にしても、当時の倭王に贈られた刀が石上神功に伝わったのはなぜか? よくわからない日本の4世紀に間違いなく存在した“物証”であり、なんとも悩ましく興味をそそる謎である。

 ■物部氏の氏神

 もうひとつ、石上神宮といえば物部氏と武器について語らないわけにはいかない。

 物部氏というと、崇仏派の蘇我氏にやぶれた名門豪族で知られているが、石上神宮はその氏神で、社伝によれば、崇神天皇の時代から物部氏が祭祀を預かることになったという。物部氏自体、軍事を司る氏族だから、神剣がご神体というのもいかにもふさわしい。

 蘇我氏との対立のあと、本宗家は石上氏となり、後に石上麻呂が出て、平城遷都のころの708年に左大臣となっている。物部氏は連綿と続いていた。

 ■斎宮がいた?

 そういえば、もう一つ。以前、皇女が任命されて伊勢や賀茂社につとめる「斎宮(斎王)」について書いたけれど、その昔、石上神宮にも「斎宮」がいたという話がある。布都姫(ふつひめ)というらしい。古代にもそれらしき記述の残る女性はいるが、斎宮制度ができてからの初代は天武天皇の皇女、大伯皇女(おおくのひめみこ、悲劇の皇子で知られる大津皇子の姉で万葉歌人としても有名)とされているから、本当に布都姫が斎宮だったかどうか…。物部一族の女性が巫女となって奉仕していた可能性はあるけれど。

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