2011年1月13日 19時55分 更新:1月14日 0時0分
郵便不正事件に絡む証拠改ざん・隠蔽(いんぺい)事件を受けて設置された法相の私的諮問機関「検察の在り方検討会議」は13日の会合で、現役の全検事を対象に匿名での意識調査を実施する方針を決めた。無罪が確定した村木厚子・厚生労働省元局長ら事件関係者へのヒアリングの実施も検討する。
同会議委員は10年、大阪地検検事らのヒアリングを実施。だが委員の一部から「厳選された検察官の当たり障りのない答えだけで本音が聞けない」などと匿名調査を求める声が出ていた。最高検の検証でも、村木元局長へのヒアリングは実施されておらず、事件当事者の聴取は必要との意見があった。
一方、会議では最高検の検証結果に対する質疑もあり、小津博司次長検事が、同日までに村木元局長と面会し、最高検として謝罪の意思を伝えたことを明らかにした。検察側が直接謝罪するのは初めて。
関係者によると小津次長検事は11日夜、東京都内の主任弁護人の事務所で村木元局長に「大変なご迷惑をおかけし、最高検として心からおわび申し上げる」と謝罪した。村木元局長が「事実でないことが証拠化されてしまった今回の事件は、前田(恒彦)元検事個人の問題ではない」などと指摘すると、小津次長検事は「おっしゃる通りです」と頭を下げたという。【石川淳一、和田武士】