民主執行部:小沢氏側の委員差し替え検討 政倫審議決狙い

2010年12月18日 21時24分 更新:12月18日 21時34分

民主党の岡田克也幹事長との会談を終え、事務所を後にする小沢一郎元代表=東京都港区で2010年12月17日午後3時18分、小林努撮影
民主党の岡田克也幹事長との会談を終え、事務所を後にする小沢一郎元代表=東京都港区で2010年12月17日午後3時18分、小林努撮影

 民主党の小沢一郎元代表の国会招致問題で、党執行部は20日の菅直人首相と小沢氏との会談を受け、衆院政治倫理審査会(政倫審)開催に向けた調整を開始する。小沢氏側は反発を強めており、同氏に近い政倫審委員の差し替えを巡る攻防も起きそうだ。

 政倫審は本人の希望のほか、委員の3分の1以上で開催を申し立てることが可能で、過半数の賛成で開催できる。委員は25人で民主党17人、自民党7人、公明党は1人。小沢氏側とみられる委員は幹事の川内博史氏ら6人いる。執行部側は議決を確実にするため、小沢氏側の委員の差し替えを検討している。

 差し替えは会派が衆院議長に届けることで可能で、執行部側の党幹部は「(執行部側の)鉢呂吉雄国対委員長の権限だ」と指摘している。しかし、川内氏は18日、TBSの番組で「小沢氏は裁判で無実を証明すると言っている。政倫審で証言を強制される必要はない」と強調。川内氏は首相の責任を追及するための両院議員総会の開催を求める署名も集めており、執行部側が差し替えをはかった場合は抵抗する構えだ。小沢氏側の松野頼久・衆院議院運営委員会筆頭理事は17日にあった小沢グループの会合で「本人が反対しているのに政倫審の委員を差し替えることはできない」と主張した。

 枝野幸男幹事長代理は18日、さいたま市で記者団に「小沢氏自身が政倫審で説明してほしいということはずっと役員会で一致している」と強調したが、事態打開は難しそうだ。【葛西大博、影山哲也】

◆衆院政治倫理審査会の民主党委員

会長 土肥隆一(菅)  

幹事 横光克彦(菅)  

幹事 川内博史(鳩) ★

幹事 郡和子(社)   

幹事 白石洋一     

幹事 村越祐民(菅)  

委員 辻恵(小)   ★

委員 井戸正枝(前)  

委員 石山敬貴     

委員 江端貴子    ★

委員 岡田康裕(野)  

委員 柴橋正直(野)  

委員 道休誠一郎    

委員 中野渡詔子(小)★

委員 橋本勉     ★

委員 平山泰朗     

委員 三宅雪子(小) ★

★は代表選で小沢氏に投票したとみられる議員

※(菅)=菅グループ、(小)=小沢グループ、(鳩)=鳩山グループ、(前)=前原グループ、(野)=野田グループ、(社)=旧社会党グループ

※委員は民主党17人(会長含む)、自民党7人、公明党1人の計25人

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