西湖に生きたクニマスか 山梨県の調査で1匹回収西湖で見つかった「クニマス」の可能性のある魚=16日、山梨県富士河口湖町 約70年ぶりに生息が確認された淡水魚「クニマス」の可能性がある黒っぽい魚が16日、山梨県富士河口湖町の西湖で見つかった。採取時は生存していたが、衰弱しており、その後死んだ。 県によると、これまでに発見されたクニマスの可能性がある4匹とともに冷凍保存し、学術的に正式に生息が確認された後に分析する方針。 体長は約30センチで性別は不明。現地調査中の県や地元漁協が16日朝、西湖東岸近くで発見した。衰弱していたが、採取時は口を動かすなどしていた。クニマスの産卵期は2~3月で、産卵後に死ぬとされる。 現地調査は4日に次いで2回目。県水産技術センターの三井潔所長は「まだクニマスかは分からないが、2度目の調査で見つかって良かった。生態系の把握につながる」と話した。湖岸で魚の死骸を回収する調査は、4月ごろまで実施予定だ。 クニマスは秋田県の田沢湖で1940年ごろに死滅。環境省はレッドリストで絶滅種に指定している。 【共同通信】
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