家族3人殺害:被告弁護団、職権で控訴 高裁宮崎支部

2010年12月18日 9時50分

 宮崎市で家族3人を殺害したとして殺人罪などに問われ、裁判員裁判で3例目となる死刑判決を受けた同市花ケ島町、無職、奥本章寛(あきひろ)被告(22)の弁護団は17日、宮崎地裁判決(7日)を不服として福岡高裁宮崎支部に職権で控訴した。

 判決によると、奥本被告は3月1日午前5時ごろ、宮崎市内の自宅で生後5カ月の長男雄登(ゆうと)ちゃんの首を絞め、浴槽内の水に沈めるなどして殺害。妻くみ子さん(当時24歳)と義母の池上貴子さん(同50歳)の頭をハンマーで殴るなどして殺害した。同日午後9時ごろ、雄登ちゃんの遺体を当時の勤務先の資材置き場に埋めた。

 主任弁護人を務めた谷口渉弁護士は「本人は刑を確定させる意思が固まっていない。判決をすぐに受け入れるのではなく、上級審の判断を仰ぎたい」と述べた。

 また、この裁判で裁判員を務めた男性が同日、記者会見し、控訴に「正直、ほっとしている。死刑判決を下した重みが少し減った」などと心境を語った。死刑判決を伴う裁判員裁判については「国が責任を持ってやるべきだ。そうでなければ、終身刑などを創設して、量刑の範囲を広げてほしい」と訴えた。

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