■クッションシステム■
クッション技術と注意事項
ボールの状態というのはボールの速度と回転の2要素のみで決まる。
まずは速度について説明する。クッションを使う時に気をつけなければいけない要素、
それは手玉のジャンプだ。
クッションに入ったボールというのは少なからずジャンプする。
そのジャンプを少しでも低くしなければ安定したクッションプレーは望めない。
ボールを撞いた瞬間に手玉がジャンプしていると、クッションに入ってそのジャンプは
増幅される。
ボールの動きは縦、横、高さの3方向に分解できる。しかし、テーブルの上を動くボー
ルは縦方向と横方向の足し合わせだと考えがちだ。実際には高さ方向の動きにも注意し
よう。(ちっちゃいジャンプの事ね)
次に回転について説明する。ボールの回転の状態は回転の量と回転軸の向きで考えられ
る事ができる。この回転軸は基本的には変化しにくい。クッションに当たろうがボール
に当たろうがその向きというのは残りやすい。しかし全く変化しないわけではない。ク
ッションやラシャ、ボールから摩擦を受けた時に回転軸は変わる。
ボールの状態は回転と速度によって決まる。上級者と初心者の手玉の動きの違いなどは
このボールの状態が違う事によって説明できる。ストロークが違うとかタッチが長いと
かは直接関係のある事ではない。
上級者が作り出す状態を初心者が作れないだけなのだ。
{ボールの状態というのはボールの速度と回転の2要素のみで決まる。}という事実に
納得できない人は多いと思う。タッチの長さでボールの質が変わると主張する上級者も
多い。実際に上級者のような安定したボールの状態と同じ状態を作り出す事は難しい。
【結論】
空クッションというのはボールの状態の違いがコースの違いとなって出やすい。実際に
プレーする際にはクッションに入る時の手玉の状態に注意しなければならない。これは
全てのクッションプレーについて言える事だ。
空クッションの基礎と決まり事
ここでクッションの勉強をする上での注意事項。
下の図はバンクショットシステムと言われる1クッションのシステムの基本図。
まずはこれを例にして「決まり事」を確認する。
黒数字が手玉のスタート地点
青数字はワンクッション目の狙い点
クッションシステムではスタート地点や狙い点にポイントを使う。テーブルに埋め込
まれてあるポイントを目安に狙いをつける。ただこのポイントはテーブルごとによっ
て若干の違いがあるかもしれないが、最初はこのポイントを頼りにシステムを使う。
しかしポイントはあくまでも目安なので、慣れてきたら実際に手玉の走るラインをも
イメージできるようになるとさらに良い。
注意1
クッションシステムの図ではラインを直線にする事が多いが実際には微妙なカープを
描く事も結構ある。微妙なラインを図に描きたいが今はできない。どうしたらいいか
はこれから勉強。
注意2
クッションシステムを図示する上では手玉の中心が走るラインを表示する。
注意3
特に断ってない限り、テーブルコンディションはブランズウィック、シモニス860だ。
湿気はなく乾燥した普通のコンディションを想定している。
上の図で、最終到達地点にイメージボールを置いてあるのに気づいてもらえただろうか?
補助線を引いて、より細かい場所などを図示できるようにしてある。
このサイトで使っている図は、テーブル、ボールの大きさ、ポケットの大きさなどの縮
尺がかなり正確だ。(自分で言う事か?)
縮尺比の正しい図で考えないとわかりにくい場合もあると思う。当サイトでは縮尺比
による勘違いなどは心配無用である。心配なのは管理人の脳みそだけ・・・
クッションの考え方
クッションシステムではポイントに数字を振りコースを覚える。しかし、それだけでは
不充分。まず最初にクッションに入るときのボールの状態を考えなければいけない。そ
れはボールのスピードと回転状態の2つである。
また、クッションシステムを使う時に基本となるボールのスピードと回転状態、そして
数字の振り方を覚えただけでも不充分だ。常に数字の通りにコースを走るわけでは無い
から。
テーブルコンディションによってシステムのコースと同じコースを走る場合もあるし、
影響を受けやすい場合もある。
実際に数字のコースとどれだけ違うのか、違うのはどういう場合か、を覚える必要がある。
クッションの練習
クッションシステムを覚えるのに特別な練習は必要ない。まずは数字とコースを覚える
事だ。実際にテーブルで撞かなくても数字とコースを覚える事はできる。
まずはイメージトレーニングで基本の数字とコースを覚える。
覚えたら実際に台で試してみる。クッションに入れる時のボールの回転、スピード、ジ
ャンプに注意して試す。
まずはスタート地点、ワンクッション目の狙い点がともにポイントとなるコースから確
認してみる。
コンディションによっては本当にクッションシステム通りに走る台もあるだろうが、テ
ーブルによっては最終地点が数字と違ったりする。
どんなコンディションの時にどちら側にずれるのかを覚える。
クッションシステムの練習はイメージトレーニング主体でいいと思う。あとは実戦の中
で真剣に狙うのがコツだ。
狙いをきちんと決め、どんなコースを走らせるのかを決めてから毎回撞く事が大事だ。
そうすれば狙い通りに行かなかった時、実際のコースを覚える事ができる。的球を狙う
時と同じくらいに真剣にクッションを狙えば、経験値も早く貯まる。
バンクシステムその1(1クッション)
上の図はいわゆる縦バンク、下の図は普通のバンク
ワンクッション目に入れる時の状態は無回転。
強さは弱め、ポケットに充分届く程度の加減。
バンクシステムではこれが基準となる。
バンクシステムではワンクッション目に無回転で入れる事と加減に注意すればコンデ
ィションが多少違っても出方にあまり違いはない。
ただし、実戦ではネキストや選択肢によって加減を変えなくてはいけない。また、
数字の通りに走るわけでもない。
ハーフファイブその1(1クッション)
ハーフファイブの基本図(数字の振り方)
第一クッションに入れる時の手玉の状態は{3のヒネリの状態}
ファイブアンドハーフその1(2クッション)
第一クッションに入れる時の手玉の状態は{3のヒネリの状態}
バンクシステム2(1クッション)
バンクシステム2基本図
撞点は中心上。滑らずに転がる状態でクッションに入れる。
出発点となるポイントの反対側のポイントに向かうというもの。
セブンシステム(2クッション)
セブンシステム基本図
撞点は中心上。
滑らずに転がる状態でクッションに入れる。
≪注意≫このサイトでは数字の振り方が従来のものと違うものがあります。
それは管理人が自分にわかりやすいように勝手に変えたりしてるからです。
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