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橋開通後も生活航路の灯守る '11/2/17

 愛媛県上島町の生名橋(515メートル)が6日に開通して10日余り。尾道市因島から上島町役場のある弓削島へのフェリー便が競合する家老渡フェリー汽船(因島三庄町、吉梅干夫社長)は「生活航路を守る」と減便はせず、運航を続ける。

 午前7時15分、弓削島の上弓削港から因島三庄町の家老渡港に着いたフェリー。バイクの通勤者がどっと下船する。乗り込むのは上島町の建設現場に向かう人たち。弓削商船高専へ自転車通学する学生もいる。上弓削地区にある温浴施設利用者の半数を占める因島の人もほとんどが、この航路を使う。

 生名橋の開通で因島から弓削島へは、最短の生名島へ公営渡船のフェリーで渡り、橋伝いに行けるようになった。「車は2割ぐらい減ったかもしれない。しかし、定期券利用者を中心にダイヤの維持を望む声が強かった」と家老渡フェリー汽船の吉梅栄二専務(41)。

 生名橋の開通に先行して運賃を2割下げたが、1日31往復は維持した。「減便して補償を―という選択肢がないわけではなかった。だが、島人の生活に不便をかけ、客離れが進む」と同専務。「2航路で競争することがサービス向上につながる」と強調した。

【写真説明】フェリーから下船するバイク通勤者たち(16日午前7時15分、因島三庄町の家老渡港)


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