プロローグ
side 一刀
黄巾の乱を切っ掛けとした永きにわたる戦乱の世が終わりを迎えようとしている。
天の御遣いとして、桃香や愛紗、鈴々と共に平和な世界の実現のため多くの戦いを駆け抜けてきた。
直接ではないにしろ多くの人たちを殺してきてしまったが、それ以上に多くの人たちをこれから幸せにしてみせる。
だから俺は…
公孫瓚、そして何進、いや義人!
お前達をここで倒して、大陸を統一する!
「全軍に告げる!天の御遣いの名にかけて、この一戦が最後の戦になることを誓おう!だから、俺に力を貸してくれ!行くぞ、全軍、突撃!」
side 義人
思えば遠くまで来たもんだな…
俺の視線の遥か先には数多の武将の旗が翻る。特色的な薩摩十字、「劉」「曹」「孫」etcetc…
「壮観な眺めだけど、あれ、全部敵か。状況はまさしく四面楚歌ってね。」
「そうなるようにしたのは義人だろ?」
何気なく呟いた俺の言葉に反応したのは白蓮。ただ一人、最後まで俺についてきてくれた女。
「もう一度聞くけど、本当にいいのか?一刀の陣営にいかn…」
言葉の続きは、唇でふさがれた。
「…私はあなたを選んだんだ。私の意思で。だからさ、最後まで共に行こう、義人。」
「…そうだな。いまさらだった。行こうか、白蓮。」
『戦いを終わらせに。』
~白き馬は義に従う~
プロローグから遡ること約20年。荊州南陽郡宛にて一人の赤子が産まれた。
(…俺、爆誕☆ってか?まさか転生することになるとは…。ていうかここどこよ?)
赤子を抱きかかえた母親と、産婆、そして父親が喜びを爆発させている横で当の本人であるその赤子?はそこはかとなく虚ろな視線を巡らせていた。
(神様の言うことを信じるなら、俺が生きた世界には戻れないってことだけど…。とりあえず両親らしき人達はアジア系か。服装は…古代中国?部屋の雰囲気なんかもそれっぽいな。
映画のレッドクリフがこんなところで役に立つとは…。ん?ということはこの世界はまんま三国志の時代である可能性が高いか?)
「ねぇ、あなた。せっかくだからこの子を名前で呼んであげて?」
「おぉ、そうだったな!良く聞け!お前の名前は進だ!何家の長子、何進だぞ!」
(ゑ?)
side 何進
早いものであれから7年経ちました。肉屋の倅の姓は何、名は進、字は遂高です。今日も元気に店の手伝いをしています。
「いらっしゃいませ! 父さん!お客さん来てるよ! 少しお待ちください。今、父がきますので。」
「相変わらず進君はしっかりしてるな。最近、勉強の方はどうだい?」
「論語はほとんど覚えました!そろそろ孟子を勉強しようかと…」
「ほう!それはすごいな!将来が本当に楽しみだ!おっ、親父さんが来たみたいだね。じゃあ、またな進君!」
「はいっ。ありがとうございます!」
突然だが、古代中国は凄いの一言につきる。7歳の男の子が論語をほとんど覚えたといっても「すごい!」の一言で済まされてしまうのだ。
要するに、確かに少数ではあるものの、そういった天才たちが実在するということだ。そんな訳で、知識面での俺Tueeeeee!フラグは速攻で叩き折られました(泣)
それに、元大学生の俺に詳しい専門知識なんかもないしな。行政とかなら現代のシステムを参考にしたりすることができるかもしれないけど。あとあるのは、現代的発想くらいか?
肉体的にも平均的な7歳の男の子。この世界には魔法とかもないみたいだし、チートはなさそう。
まぁそんな訳で、ちょっと頭のいい、若干大人びた肉屋の小僧として生活を送ってます。
「何進」って名前は危険な香りしかしないけどな!しかも肉屋だし。
(あとがき)
はじめまして。「けーぷ」といいます。このたびは読んでいただき、ありがとうございました。
「恋姫」でssを書いていきたいとおもいます。(設定は無印PC版を基本に。アニメ版は、私は見てません。)
ヒロインは、あの娘で。…かわいいじゃんよ!!もっと大切に扱ってあげて!
そんでもって、なければ作っちゃえばいいのよ!的なノリで書き始めてしまいました。…登場はだいぶ先になる予定ですが。
当方、ssは初めてになるので至らない部分は多々あると思います。改良の余地があると思った方がいましたら、感想版の方に具体的に書いていただけると、とても嬉しいです。
…需要はあるのだろうか??
2010年7月16日投稿
(追記)
2010年11月15日改訂。
読みやすくするため無意味な改行を無くしました。
(追記2)
2010年11月18日。
チラシの裏からその他板へ移動しました。