最終更新: 2011/02/16 22:33

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英全国紙が宮城・気仙沼のサメ漁批判 漁業会社「サメは100%に近い状態で有効活用」

イギリスの全国紙「ガーディアン」が、「日本でのサメ釣りは、汚い血まみれのビジネスだ」などと、宮城・気仙沼のサメ漁を名指しで批判した。
気仙沼市は、フカヒレ日本一の産地。
ガーディアンによると、気仙沼でとれるサメの8割を占めるヨシキリザメは、準絶滅危惧(きぐ)種に指定されており、サメ漁が「種の虐殺」につながるとしている。
クジラやイルカ、マグロに続き、サメ漁までもが国際的な批判のやり玉に挙がったが、2008年のサメの国別漁獲量では、日本は第10位。
ここまで批判を受ける理由について、三重大学生物資源部の勝川俊雄准教授は「クロマグロの流れで、今、非常に日本のイメージが悪いですから、キャンペーンとしては、やりやすい」と語った。
こうした中、気仙沼産のフカヒレだけを扱うという横浜・中華街のフカヒレ料理専門店「三国志」。
三国志の福田智之マネジャーは「なぜ、こういう報道になっているのかわからない。(気仙沼産フカヒレは)特に中国からの引き合いが大変多くて、お金をいくら出してもいいフカヒレが欲しいという客がたくさんいらっしゃいます。みんな、フカヒレを中国に持っていかれてしまうということになりかねません」と語った。
気仙沼産フカヒレは、本場・中国でも高級品として人気だという。
イギリスからの思わぬ批判に、気仙沼の加工会社の人は「(サメの)資源の動向調査が必要なのは確か。気仙沼の場合、マグロはえ縄漁で、(サメは)それに交ざって漁獲されるので、原始的な漁法なので、資源には優しい」と語った。
フカヒレ以外にも、肉は、すり身にしてかまぼこなどの原料となるほか、皮も財布に加工するなど、サメのすべての部位を有効活用している。
気仙沼の漁業会社の人は「(サメは)100%に近い状態で有効活用している。イギリスの新聞が話題づくりでといえばおかしいが、勝手に記事をあげているだけ。われわれとしては、批判されることは一切していない」と語った。
フカヒレの町にとって、死活問題となるサメ漁批判問題。
勝川准教授は「倫理的なかわいそうという問題と、生態系を継続的にしていく。この2つは、きちんと切り離したうえで、後者の(生態系の問題の)土俵で勝負するしかない」と語った。

(02/14 18:46)


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