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大好きな猫と着物好きなヒトのDIARY

間違いだらけの里親募集とチカの病気

2011-02-16 17:07:55 | チカちゃん

昨夜はチカのことを思いとても悲しくて眠れませんでした。

それは無責任な里親募集の記事を読んだからです。

クマさんもとても憤っていました。

私たち家族とチカの生活を全否定された気持ちになり、悲しくて仕方がありませんでした。

それはチカと同じ食道拡張症の長毛の猫さんの里親募集でした。

その募集には食道拡張症=巨大食道症についてこんな表現がありました。

巨大食道症は治療法がなく治りませんが
(良く言えば通院の必要がなく飼い主の金銭的負担がない)
ご飯を立って食べて吐き戻さなければ、何ら問題はなく生活していけます。

巨大食道症では、胃へ食べ物が入り易いよう体を立たせた状態でご飯やお水を与え、吐き戻さないように注意が必要です。
多少手間が掛かりますが、ロンちゃんは自ら立った状態をキープしてご飯(ドライフードをふやかした物)を食べ、
お水はシリンジからよく飲んでくれるお利口さんです。食後は吐くこともなく、元気に走り回っています。


こんな簡単な病気ではありません。

コメントを拝見したところ、同じ気持ちの方もいらっしゃるようでした。

今は症状が軽くても将来的にはものが胃に入っていかなくなって胃ろうチューブ
にしなければならなくなったり、誤嚥性肺炎になったりで、通院、治療代がかな
りかかる場合もあります。
うちの子は巨大食道症で3歳までしか生き
られませんでした。


とのコメントがありました。

チカの直接の死因はこの病気ではありませんが、そのために免疫力、体力が弱っていたとも思われます。

チカもこの方の猫さんと同じく3歳までしか生きられませんでした。

少し前に同じ病気で1歳までしか生きられなかった猫さんの番組を見ました。

なぜ?こんな無責任な里親募集が出来るか、それは猫を保護するにあたって保護する方の気持ちがあまりにも安易だからだと思います。


長く、このブログを読んでくださっている方はチカの病気を御存じだと思います。

チカは一昨年、吐き気が続き猫の病院に入院して検査の結果、食道腔ヘルニアと診断されました。

チカの入院

  

検査はバリウムを飲んでレントゲンを撮りました。

小さな体にはとても可愛そうでした。お見舞いに行った時もとても疲れていました。

チカの入院

 

食道腔ヘルニアとは、胃の一部分が横隔膜を破って飛び出してしまい、そこに袋が出来て食べ物の流れが悪くなりたまってしまう病気です。

その前に入院した時は腸の壁に毛が刺さって腸が細くなりガスがたまっていたため吐き気を食欲不振でしたが、

      

その次に同じ症状が出た時に更に精密な検査をして食道腔ヘルニアと分かったのです。

その後、先生の指導のもと食事療法(治療食・高価です)、自宅療養(マメなブラッシングと部屋の掃除)をしましたが、

昨年、それが進行して食道拡張症と診断されました。

 

同じように、辛い検査をしました。

 

ウエットの治療食も全く食べなくなったので、朝晩食道を縮める薬を飲ませることになりました。

ご飯も姿勢を立てて食べるようにしました。

(これはすぐに出来ました→飼い主が努力しなくも自分で勝手にその姿勢で食べました)

チカの入院は一昨年は3回、昨年は2回、長い時は3週間近くの入院です。

先生の病院はとても良心的な病院ですが、治療費はかかりました。

猫は人間と違い4足歩行の動物です。

食道も胃も腸も縦ではなく横になっています。

常に縦になっていることはありません。

そのため、いくら食事中に立っていたといっても、毛繕いをして毛玉を飲み込んだり、飼い主が気づかないうちに何かを飲み込んだりする場合もあります。

誤嚥肺炎にもなります。

誤嚥肺炎は寝たきりのお年寄りがかかりやすい病気で、固形物が肺に入ってしまう病気です。

子猫を人口授乳する時失敗するとミルクが肺に入りこの病気になり死の危険になります。

人口授乳も簡単ではありません。

助けようとした人口授乳も下手をすると子猫の命を奪うことになります。

嘔吐を繰り返せば食道も胃もあれます。

食道拡張は簡単な病気ではありません。

治療費もかかります。

この子だけでなく、猫は生きものです。病気も怪我もします。

保護する方は、里親になる方は子どもを産む気持ちで、それと同等の覚悟にならないといけないと思います。

以前、麻阿と凛を保護してしばらくした時

”そろそろ里親募集をしてはいかがですか?”とコメントを頂きましたが、
なぜ、そんなことを考えるのか私には理解できませんでした。

無責任な飼い主、無責任(無知でもある)な里親募集、それに翻弄される動物たちは本当にかわいそうです。


チカが食道腔ヘルニア、食道拡張症になった原因はわかりません。

普通は生まれつきの体質だそうですが、チカは違いました。

(食道腔ヘルニアは交通事故などの外的な衝撃でなることがほとんどだそうです)

ただ、先生のお話によると人口授乳で育った子は後天的にこのような病気になる可能性が高いとのことでした。

やはり、母親のおっぱいで育った子は丈夫なのですね。

ビノは離乳してから保護されました。凛はカリカリが食べれるようになってから保護されました。

3にゃんがチカの分まで元気に幸せに暮らせるように大切にしてあげたいと思います。





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3 コメント

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Unknown (たま)
2011-02-16 19:20:37
そうだったんですか。疾患について知らなかったので、記事を読んでそんなものなの?って軽く考えてました。

でも、きっと立って食べないと何らかの苦痛があったから、仕方なくより楽な立って食べるという体位になるんでしょうね。

私は仕事がら難病と言われる方々やその家族共に関わる機会があります。
安定している時はよいですが、他の病気が加わったり、繰り返したり。心身共にとても大変です。


やはり募集をかける側もきちんと説明するという真摯な態度が必要だし、受け取りたいと言う側も、どんな病気か、まず調べる位の思いがいるかなって思いました。

元気な人には想像がつかないかもしれませんが、どんなにどんなに治りたくても、治らない病気はあり、その病気と共に生きなければいけないのですものね

飼う側が責任を持つことがとても大切ですよね

たまさま (stella)
2011-02-16 20:19:26
チカはご飯を高いところに置いたら”ありがとう、食べやすいニャ”みたいな感じですぐに食べてくれました。
おっしゃる通り体がその方が楽だったのでしょう。
私は生まれた時に少し不具合なところがあり生まれて40日で手術をしました。若い時はわからないけれど医学が進んで自分も年を重ねるとその後遺症がでますネ
命が短い動物はもっと早くそれが出ます
里親募集も保護も安易に考えず深く考えて欲しいなと思います
Unknown (シュリエル)
2011-02-16 21:02:03
私もロンくんの「金銭的負担が〜」という文句に疑問を抱きました。
この症状、確かチカちゃんと同じ病気では・・・
詳しい病状や状態は調べても解りませんでしたが、いずれにせよ、「金銭的負担」あるなしで募集することが、果たしてこの子にとっていいことなのか・・・と。
そんな楽観アピールより、現実的、ともすれば悲観的なくらいの「可能性・恐れ」をきちんと掲載するべきでは、と。
その上で、理解のある、一生大事にしてくれる里親さんに縁付くことができるはず・・・
保護も病気の子の看病も里親募集もしたことがない身ですが、同じ病気だったチカちゃんをずっと見守ってきたStellaさんがご指摘なら、やはりこれは間違っていますよね。
特に長毛さんなら、毛づくろいでのヘアボールが誤嚥肺炎につながりやすいはず。
それだけのリスクをもっと前面に出してほしいです。
この里親募集情報を真に受けて里親になった方が、「病院にかからない」「治療費がかさむからやっぱりいらない(捨てる)」なんて事態になることが一番悲惨です。
保護主さんがどれだけの知識でもってこう掲載されたのかは解りませんが、ロンくんのため将来のためにも、訂正してほしいものです。
チカちゃんの闘病を側で見守ってきたStellaさんには耐え難い表現ですよね・・・がんばって治療に耐えてきたチカちゃんも・・・

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