もう少し考えて言葉を使ってほしい 知事、方便発言に困惑

県内回帰「納得いく説明ない」

2011年2月15日 09時49分この記事をつぶやくこのエントリーを含むはてなブックマークLivedoorクリップに投稿deliciousに投稿Yahoo!ブックマークに登録
(29時間43分前に更新)

 鳩山由紀夫前首相が、米軍普天間飛行場の移設先を名護市辺野古に決めた理由として挙げた「抑止力」について「方便と言われれば方便だった」と発言したことに、仲井真弘多知事は14日、「脈絡を把握しないと非常にコメントしにくいが、方便は総理大臣が使うような言葉ではないという印象で適切でない。もう少し考えて言葉を使ってほしい」と述べ、困惑した。沖縄タイムスなどの取材に答えた。

 鳩山氏は昨年5月の2度目の来県時、辺野古案を協議する日米両政府と県の三者協議機関の設置を提案したが、同年11月の知事選を理由に仲井真知事が断ったと述べた。

 仲井真知事は「(代替施設の滑走路の形状が)V字かI字かや、いくつかの負担軽減策を協議しよう、と言うから、納得行く説明がない限り駄目だと言った」と振り返った。

 断った理由として「一つは選挙もめどというのもある」と認めた上で、「だが『県外』と言って、『県内』に戻った理由を聞き続けている。知事選と言っても、そもそも当時は誰が知事になるか分からない。選挙終わった今でも納得行く説明はない」と不快感を示した。

 昨年5月の日米合意について「当事者の県と協議もないままだから、辺野古は事実上不可能になる」と疑問視した上で、「負担軽減の内容が猛烈なものだったら、当時、私も県内やむなし派だったから分からない」とも明かした。

 一方、昨年9月、県外移設に方針転換したことを挙げ、「もう県外しかない、県外を探した方が早いと言った。そういう流れを理解しているのか」と首をかしげ、「(鳩山政権で)副総理をしていた菅(直人首相の)政権でも同じ。県内(移設)はフィージビリティー(実現可能性)がない。VかIの協議に入れない」との認識を繰り返した。

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