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2011年2月15日(火) 19:30 |
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2011年度当初予算案まとまる
岡山県の2011年度当初予算案がまとまりました。 一般会計は6602億円で、15年ぶりに積み立てた基金を使わず編成するなど、危機的状況は回避されました。 しかし社会保障費が急速に伸びるなど、自由な予算編成を難しくする新たな問題も浮き彫りになっています。
岡山県の2011年度予算のうち自由に使うことのできる一般会計は6602億円と、前の年の99.3%で、0.7ポイント減少しています。 財政危機宣言をして経費削減を積み重ねた結果、15年ぶりに「へそくり」とも言える特定目的基金を使わず編成することが出来ました。 石井知事が「夢と元気」を作り出すとして、特に力を入れた事業が3つあります。 1つはメガソーラー誘致など、新エネルギー推進に2億9千万円、2つ目はアジア各国で岡山をPRする事業に8千万円、3つ目に中山間地域の活力を生み出す事業に6億円を盛り込みました。 一般会計の当初予算額は、ピークだった2001年度に比べると80%ほどに減少しています。 義務的経費はさほど減少していませんが、投資的経費の落ち込みが目に付きます。 この10年間で公共工事の予算は大幅に削られ、ピーク時の3分の1まで減りました。 一方で、少子高齢化の進行で医療費などの社会保障の予算は急速に膨らんでいます。 この中には国の政策を地方が実行している部分も多く含まれています。 こうした投資的予算の減少は、地域に活力を生み出すような独自の金の使い方が出来にくくなっていることを意味します。 石井知事は2011年度予算案について、トンネルの出口が見えたと自己評価しました。 しかし、4年間限定で行っている職員の給与カットが無ければ一転、収支不足に陥るのも事実です。 財政再建の正念場はこれからだと言えそうです。
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