記事入力 : 2011/02/16 09:31:50
後継者問題:三兄弟のすれ違う運命(下)
正恩氏が後継者になることが決まると、正男氏は故国を離れ、マカオをはじめ中国に滞在し、正哲氏も海外で公演の観覧などを続けているようだ。正哲氏の後見人とされていた李済鋼(リ・ジェガン)朝鮮労働党組織指導部第1副部長は、昨年5月末に突然の交通事故で不審な死を遂げた。
正恩氏の腹違いの兄・正男氏は、今も暗殺説や亡命説が絶えないが、正哲氏について韓国政府筋は「権力に挑戦さえしなければ、命は安全だろう」と予想している。
しかし、正哲氏が海外でブランド品を買いあさり、ロックグループの公演を楽しむ姿から「兄の正男氏と同じ道を進んでいるのでは」という見方もある。
■金総書記の腹違いの兄弟ヨンイル氏は海外で死亡
金総書記との権力争いに敗れた金日成(キム・イルソン)主席の息子たちも、厳しい代償を支払わされた。金総書記の腹違いの弟・平日(ピョンイル)ポーランド大使(57)は、1988年に後継者争いで敗れて平壌を発ち、その後は北朝鮮の地を踏んでいない。父・金日成主席の葬儀には出席したが、北朝鮮メディアは平日氏と母・金聖愛(キム・ソンエ)氏(金総書記の継母)の姿を削除した写真を公開した。
平日氏の実の弟ヨンイル氏は、2000年5月にドイツで肝臓がんにより死亡し、平日氏の実の姉ギョンジン氏は夫のキム・グァンソプ・オーストリア大使と共に欧州に滞在している。
金総書記と後継者争いをしていた英柱(ヨンジュ)氏(金日成主席の弟)は1976年に両慈道に左遷され、1993年まで平壌に戻れなかった。南柱洪(ナム・ジュホン)国際安全保障大使は「権力争いで敗れたロイヤルファミリーが海外をうろつくのは、前近代的王朝国家などでみられる現象だ」と述べた。
アン・ヨンヒョン記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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