中国は存在感、日本には無関心−。インターネット専業生命保険「ライフネット」の岩瀬大輔副社長(34)は四日、先月下旬、スイスで開催された世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)に初めて参加した印象を語った。
ダボス会議に岩瀬氏は日本人最年少の招待者として参加。印象に残ったのが、世界銀行のゼーリック総裁らが参加した通貨や国際金融に関する議論。満員の会場は熱気であふれていたという。
その次に同じ会場で講演したのが菅直人首相。しかし、多くの聴衆が講演開始前に席を立ち「日本のトップに関心がないのを感じた」という。直前に日本国債が格下げされたこともあり、財政再建に関する発言に注目していたが、首相はこの点に触れず、岩瀬氏の隣で聞いていた米イエール大学の教授も「内容が全くない」と不満を漏らした。
一方、中国については多くのセッションが開かれるなど注目の的。そのうえ、一月の最終週に開かれるダボス会議の時期は、中国は旧正月の休みを控え出席しない人も多いため「来年から開催日を早めるという話も浮上していた」と、岩瀬氏は、世界各国が中国に配慮する姿勢に驚いたという。
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