道内
国内初の心臓移植 札幌医大名誉教授の和田寿郎さん死去
(02/15 15:08、02/15 16:04 更新)
1968年に札幌医大で国内初の心臓移植手術を執刀し、その是非が大きな論議を呼んだ同大名誉教授和田寿郎(わだ・じゅろう)さんが14日午後1時半、肺炎のため自宅で死去した。88歳。札幌市出身。自宅は東京都豊島区西池袋5の21の6。告別式は17日正午、東京都港区南青山2の33の20、東京青山葬儀所で。喪主は妻周子(しゅうこ)さん。後日、札幌でしのぶ会を開く予定。
北海道帝国大(現・北大)医学部を44年(昭和19年)に卒業後、50年に米ミネソタ大に留学。帰国した54年、札幌医大の助教授に招かれ、58年には新設の胸部外科(現・第二外科)の初代教授に就任した。
68年8月、小樽市の海岸でおぼれた21歳の男子大学生の心臓を、心臓弁膜症で入院中の18歳男性に移植した。南アフリカのバーナード博士による世界初の心臓移植から8カ月後で、世界30例目だった。
当初は「画期的」と称賛する声が多かったが、移植を受けた男性が手術から83日目に死亡したのを機に批判が噴出。特に《1》臓器提供者の「死の判定」は十分だったか《2》心臓弁膜症の治療として移植は必要だったか−の2点で疑念が指摘され、同年12月、大阪の漢方医らから殺人容疑で告発された。70年9月、嫌疑不十分で不起訴となったが、日本の移植医療はその後長く停滞。心臓を含む脳死臓器移植は臓器移植法に基づき99年2月に大阪大病院などで実施されるまでの31年間、国内では行われなかった。
<北海道新聞2月15日夕刊掲載>
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