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社会・環境 2009.05.29

若者批判ブームに思うこと 被害者意識を持つのはやめよう

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 最近、書店の店頭で若者を題材にした書物が目につく。
 「他人を見下ろす若者たち」、「若者はなぜ3年で辞めるのか?」、「最高学府はバカだらけ」・・・。
 最近の若者がそれほど劣るのだろうか。わたしたち中高年世代の若かった頃に比べて見劣りがするのだろうか。答えはノーである。私はそうは思わない。

 

 大学生と話していると「自分たちは不幸だ。就職が大変だ」という。しかしこれだけ不況感が強まってくると、本物とそうでない企業がはっきりするとも言える。消費者、ユーザーの支持を受けられない企業は淘汰される運命にある。
 ならば、企業を選ぶ側からすると、いい会社を選びやすくなるとも言える。学生側から見た売り手市場ではないので、いったい自分は何のために働くのか、じっくりと考えることも出来るだろう。

 

 私は25年間、同じメッセージを社内で発してきた。「仕事をするということは生きることとに他ならない。ならば、365日24時間仕事のことを考えても何らおかしなことではない」。そうすると必ず「そんなことはない。楽な方がいい」と考える若者が一定の割合で出てくる。その割合は確かに増えてきている感じはあったが、今年は違う。今年の採用者で見ると、楽な方がいいと考える若者は激減している。ここ10年で見ても最も少ないように思う。

 

 何が若者を強くしたのか。やはり経済環境だろう。環境悪化が人を育てるのだ。

 

 起きることはみないいこと。前向きに捉えればいい。被害者意識を持つなとエールを贈りたい。陳腐な若者批判ははね返せばいい。


 

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