長男の妻が被害者参加 飲酒運転黙認の裁判員裁判埼玉県熊谷市で2008年2月、飲酒運転の乗用車が対向車と衝突し夫婦が死亡、7人が重軽傷を負った事故で、乗用車に同乗し飲酒運転を黙認したとして、危険運転致死傷ほう助罪に問われた元トラック運転手2人の裁判員裁判。20日までに行われた公判前の協議で、死亡した夫婦の長男の妻小沢樹里さん(29)=同県東松山市=が、被害者参加制度で出廷することが決まった。 同制度は対象を直系の親族などと規定しており、樹里さんらの弁護人によると、血縁のない親族の出廷が認められるケースは珍しいという。 樹里さんは「娘として親孝行がしたかった。認められてうれしい。遺族の立場で飲酒運転の怖さを訴えたい」と話す。 事故で亡くなったのは、同県行田市の自営業小沢義政さん=当時(56)=と妻雅江さん=同(56)。飲酒運転し危険運転致死傷罪に問われた男(34)=懲役16年の実刑確定=の公判は裁判員制度の開始前に行われ、小沢さんの長男克則さん(33)が遺族として意見陳述した。樹里さんの意見陳述は当時、直系の親族でないことを理由に認められなかった。 【共同通信】
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