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飲酒運転ほう助:2被告、起訴内容を否認 さいたま地裁

 埼玉県熊谷市で08年2月、男が飲酒運転で8人を死傷させた事故で、この車に同乗して飲酒運転を黙認したなどとして危険運転致死傷ほう助の罪に問われた大島巧(48)と関口淳一(45)の両被告=いずれも同市の無職=に対する裁判員裁判の初公判が17日、さいたま地裁(田村真裁判長)であった。大島被告は「運転を助けてはいません」、関口被告は「危険運転することは全く分かっていませんでした」といずれも起訴内容を否認した。公判は計9回開かれ、判決は2月14日。

 起訴状によると、両被告は08年2月17日夜、玉川清受刑者(35)=危険運転致死傷罪で懲役16年が確定=が酒に酔って正常な運転が難しいと知りながら、車に同乗して走行を了解・黙認したなどとしている。事故では同県行田市の自営業の夫婦(いずれも当時56歳)が死亡し、6人が重軽傷を負った。玉川受刑者も重体となった。

 両被告は事故前、玉川受刑者と熊谷市内の飲食店で飲酒。県警は両被告を道交法違反(飲酒運転同乗)容疑で書類送検したが、さいたま地検は09年8月、被害の重大性などを理由に同乗者には極めて異例の危険運転致死傷ほう助罪で在宅起訴した。玉川受刑者に酒を飲ませた飲食店経営の男も道交法違反(酒類提供)の罪で起訴され、有罪が確定している。【平川昌範】

毎日新聞 2011年1月17日 10時36分(最終更新 1月17日 10時54分)

 

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