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中国鉄道省トップ解任 汚職か

2月13日 4時10分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

中国で、高速鉄道の建設などの指揮を執ってきた鉄道省のトップが、重大な規律違反をした疑いで解任され、収賄など汚職に関わったという見方が広がっています。

中国国営の新華社通信は12日夜、中国鉄道省のトップにあたる劉志軍書記が解任されたと伝えました。劉氏は、閣僚の鉄道相も兼務しており、このポストも近く解かれるとみられています。中国共産党で汚職や腐敗を監督している中央規律検査委員会は、劉氏について「重大な規律違反の疑いが強まり調べている」としていますが、詳しいことは明らかにしていません。劉氏は、19歳で線路の補修作業員として鉄道省に入ったあと、ほぼ一貫して鉄道部門に勤務し、8年前に鉄道相に抜てきされ、高速鉄道の建設などの指揮を執ってきました。鉄道省は、巨額の建設予算を扱うことや、線路や駅の場所の選定に大きな影響力を持つことなどから、利権が絡む官庁だと指摘されており、劉氏は、収賄など汚職に関わったという見方が広がっています。中国では幹部の腐敗が深刻で、おととしは、1年間に4万人を超える公務員が汚職で摘発されましたが、閣僚級の幹部が規律違反の疑いで解任されるのは異例です。背景には、一向に汚職が減らないことに対する国民の不満を抑えたいという中国指導部の思惑もあるとみられています。