・Car Watch 想定価格50万円以下のプラグインハイブリッド・コンバージョンキットが登場
上記リンク先記事によると、キットの詳細は、
・背景:
ハイブリッドカーをプラグインタイプに改造するコンバージョンキットは、米国などでは幾つかのベンダーから発売されている。
州によっては、補助金によって、実質ほぼ無料で取り付けられる場合もある。
ただし現状では、これらのキットでは比較的安価なバッテリー(ニッケル水素バッテリー等)が採用されているものの、価格は100万円以上するものが殆どとなっている。
・方式:
元から搭載されている「プリウス」の駆動用バッテリーに、バッテリーを追加する方式。
電力のやり取りは、
・キットのバッテリーからの電力:
一旦プリウスの既存バッテリーに入ってから、モーターの駆動に用いられる。
・モーターからの回生電力:
プリウスの既存バッテリーにのみ戻される(キットのバッテリーには流入しない)。
というもので、コンバージョンキットのバッテリーとプリウスのモーター間で、電力を直接入出力しない。
この方式により、構造を簡略化し、安価にキットを取り付けることが可能となる。
・充電池:リチウムイオンバッテリー
・タイプ:中国で生産するリチウムリン酸鉄タイプ。
・仕組み:
3.2Vのセルを32個搭載。
2つずつ並列接続したもの(16組)を直列接続しており、これをDC/DCコンバーターにより250Vに昇圧する。
セル毎の性能のバラつきを検知し、最適に制御するための回路「バランサー」も搭載する。
・総容量:4kWh
・充電時間:
家庭用100V電源の場合、5時間で満充電にできる。
・寿命:
充放電サイクル2,000回、約8〜10年を想定している。
・充電方式:
100Vと200Vに対応。
200Vの急速充電への対応は、現在準備中。
(※これは、
・車両用急速充電の規格が、まだ完全に固まっていない
・キットのバッテリーが空になっても、エンジンが使用できるため、急速充電の必要性が薄い
ことによる。)
・航続距離:
・2代目プリウス(NHW20):バッテリーのみで約20km
・3代目プリウス(ZVW30):同約40km
・燃費:
エコモードで40km/L以上。
元気よく走っても、25km/Lは簡単に超えるとのこと。
(東京都内を走るプリウスのタクシーは18km/L程度)
・取付時間:2時間ほどで完了できる。
(米国では、ユーザー自身によるDIYでの取付も行われているとのこと)
・キットの重量:約100kg
・その他:
プリウス以外のHV(インサイトやCR-Z)にも、容易に取り付け可能。
(ただしESIJは現在、適用車両をまず
・2代目プリウス(NHW20)
・3代目プリウス(ZVW30)
に、ターゲットを絞っている)
・価格:
取り付け費込みで、50万円以下での販売が可能。
充電池の原料のリチウムは、中国で調達。
また周辺回路(バランサー、DC/DCコンバーター等)も、中国で開発・生産する。
これらと構造の簡単さにより、低価格を実現できる。
・生産体制:
生産キャパシティは、年間1,000台分を確保している。
・販売体制:
ESIJでは現在、日本での販路を開拓中。
等となっています。
当ブログでこれまで取り上げた改造キットも価格は100万円以上だったので、今回の「コンバージョンキット」の50万円以下での提供が可能、というのは、個人的には非常に驚かざるを得ませんでした。
この価格ならば、ハイブリッドカーのPHVへの改造が普及する可能性も、相当に高まるのでは、と感じます。
※当ブログの関連記事:
・「ビートソニック」社が、2代目「プリウス」をPHV仕様に改造できるキットを商品化(2010.02.16)
・「プリウス」用PHV改造キットを販売する「ビートソニック」社が、補助金制度整備の嘆願書を国交省大臣に提出(2010.06.04)
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