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なるほドリ:県予算・医師不足対策は? /熊本

 ◇総合医の養成スタート 医療格差解消目指す

 なるほドリ 11年度当初予算案には前年度に引き続き医師不足対策が盛り込まれたね。県内の医師不足は深刻なの?

 記者 医療水準が高いといわれる熊本ですが、県内の医療格差は大きいのです。人口10万人当たりの医師数は昨年末現在、全国平均212人に対し熊本市が367人ですが、地域別に最も低い阿蘇は116人にとどまっています。

 Q 3倍以上の開きがあるんだね。

 A 全国的に山間部などの地域は医師不足が進んでいます。現在の臨床研修制度は研修医が研修先を自由に選べるため、都市部に医師が集まる傾向が強いのです。

 Q 県が予算案に盛り込んだ対策はどんなものなの?

 A 新たな取り組みとして、研修医を受け入れている県内の「基幹型臨床研修病院」に総合医の養成を委託します。総合医は専門分化した専門医と異なり、全般的な診療ができるので地域医療での期待が高いのです。昔ながらの「町のお医者さん」のイメージですね。

 Q でも、医師の臨床研修は2年間でしょ? 病気の人たちはそんなに待っていられないよ。

 A これらの対策と併せて、熊本大病院から専門医の派遣も受けています。10年度は18人が地域の病院に派遣され、11年度も同程度を見込んでいます。地域の医師不足は一朝一夕で解決できません。ハード整備を含めた中長期的な取り組みも必要なのです。【回答・取違剛】

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〒860-0018熊本市船場町下1-48-4 毎日新聞熊本支局「なるほドリ熊本」係

毎日新聞 2011年2月15日 地方版

 
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