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岡本ホテル巨額詐欺:関連団体事務局など4カ所を家宅捜索

 岡本ホテルグループが運営する会員制リゾートクラブ「岡本倶楽部」を巡る巨額詐欺事件で、警視庁などの合同捜査本部は15日、会員有志が設立したという任意団体「岡本倶楽部会員の権利を守る友の会」(会員約2500人)の事務局(静岡県熱海市)など4カ所を、組織犯罪処罰法違反(組織的詐欺)容疑で家宅捜索した。岡本倶楽部が事実上破綻した後も会員からの預託金の返還請求を回避するための団体だった可能性があり、捜査本部は事件を主導した大東正博容疑者(59)らとの関係を調べる。

 関係者らによると、友の会はグループの中核企業で会員権を販売・管理していた「オー・エム・シー」が破綻した直後の昨年7月に設立された。会員は本来、預託金に応じたポイントによってホテルを無料で利用できる権利を持っていたが、友の会は倶楽部の再建を目指すとして、「ホテルが黒字化すれば営業が存続できる」と説明。会員権の保持と有料でのホテル利用を呼び掛けていた。友の会の会合には、捜査本部に逮捕されたグループの従業員らも参加していたという。被害対策弁護団の関係者は友の会について、「被害者を懐柔するための組織ではないか」と指摘している。

毎日新聞 2011年2月15日 15時00分

 

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