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自衛隊をオウム扱いしていた沖縄の心情

2006/08/23 14:04

 

 今日、県政記者室に寄ると、沖縄県マスコミ労働組合協議会による「自衛隊広告掲載に対する抗議表明」という抗議文が各社に配布されていた。

 8月20日付の朝刊に、自衛隊のイラク支援活動の終了について「支えてくれたのはたくさんの『ありがとう』です」などとする内容の広告が掲載(沖縄では4紙)されたことに対する抗議である。声明文によると、「掲載日前日、沖縄タイムス社と琉球新報社では、掲載を知った現場社員や労働組合が緊急に掲載見送りを求めたが、経営側は掲載に踏み切った」「広告掲載が県民の失望と怒りを買うのは必至」などとし、報道への国家権力の支配・介入へとつながりかねないため、各紙経営陣に断固抗議する、と締めくくられている。

 当方、このような反応は、慣れてしまったのだが、県外では頭をひねる人も少なくないのではないか。なにしろ、本土復帰の1972年、那覇市は自衛隊員の住民登録受付を拒否している(オウムといっしょの扱いですね!)。現在ではゆるやかになってきたが、かつては、お祭りの参加や市民会館の使用拒否、ごみ収集の自己処理を求めてきた歴史がある。

 2000年、那覇市長が自衛隊フェスティバルに初めて出席したのがニュースになったほどで、県民の自衛隊アレルギーは、まだまだ根強いようだ。 自衛隊は沖縄県民を地上戦に巻き込んだ旧日本軍を連想するというのだが、それは考えすぎというより、むしろ差別につながりかねないですよ、と言ってあげたいのだが…

 



 


 

 

 

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コメント(17)

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2006/08/23 14:58

Commented by mo_chan さん

こんにちわ。初めて小山さんのブログにコメントさせていただきます。沖縄の所謂地方紙2紙がかなり赤化されているようなコメントを掲載する事は聞いておりましたが…

以前は自衛隊員の住民登録受付を拒否していたとは初めて知りました。
確かに沖縄はかつて多数の県民の方々が犠牲になった激しい地上戦が行われたところではありますが、大多数の一般県民の皆さんの本当の声はどうなのでしょうか?やはり自衛隊をオウム信者のように邪魔な存在と思っているのでしょうか?

大多数の県民の方々の生の声がそうであればともかく、一部マスコミによる運動の結果こうなってしまっているのなら非常に悲しいことだと思いますが…

 
 

2006/08/23 16:00

Commented by starbeast さん

お邪魔します、小山様。
「沖縄の本土復帰当時」の自衛隊員に対する扱いは確かに「差別以外」の何者でもなかったようですね。
記憶に残っているのは「空自の自衛隊員の琉球大学編入」事件ですかね。編入の申請したモノの反対運動が起こって結局駄目になったようなことを憶えているのですが‥変わらないみたいですね。
もっとも「反対する声は大きく賛成する声は小さく」聞こえるだあけかも知れませんが‥こればっかりは遠く離れた地では判らないことです。
さて、どうなのでしょうね。

 
 

2006/08/23 17:50

Commented by 小山裕士 さん

一般的にくくることはむつかしいです。自民党に投票しながら、基地には反対という人も少ないです。このまま米軍にいてもらって地代をあてにしている軍用地主、待遇の良さで人気が殺到の基地従業員の応募者、公共事業に期待する土木建築業者。ヘリ墜落事故の反対集会に基地従業員の組合(全駐労)が旗を掲げて参加していたのは皮肉な風景でした。基地は出て行けといいながら、雇用を守れという矛盾ですね。自衛隊への反感は市民レベルではかなり少なくなっているとは思います。問題なのはマスコミとともに教育現場のような気がします。子供も保護者も先生の手前、「自衛隊を増強した方が安心だ」とはなかなか口に出来ない雰囲気を感じます。

 
 

2006/08/23 21:44

Commented by 小龍景光 さん

沖縄県民にはたしかに同情するべき点は多々あります。
しかし、いつも不思議なのですが戦争の被害を被ったのは何も沖縄県だけではありません。
全国各地の焼夷弾による無差別爆撃によっても甚大な被害が出ています。私は東京ですが3月10日の東京大空襲では10万人が焼き殺されています。
そこまで自衛隊を蔑ろにするなど、普通の感覚ではあり得ないでしょう。

差別につながりかねないというより、明白な差別でしょう。

 
 

2006/08/23 23:02

Commented by kirickland109 さん

広島ではこの広告を見た記憶がありません。
誰が誰に「ありがとう」なんでしょうか?
それによっては「大量破壊兵器」の前提からおかしい、日本国憲法の建前からおかしいこの派遣を美化するためだけの、政府広報でしかないのでは?
これはぜひ、「ありがとう」の実態を現地取材して欲しいですね。
沖縄県マスコミ労働組合協議会の声明が的外れかどうかはそれ次第でしょう。

 
 

2006/08/24 08:07

Commented by 小山裕士 さん

「ありがとう」は現地の人たちから自衛隊への感謝の言葉です。その根拠は地元紙の世論調査です。サマーワで1000人を対象にした調査で、78・7%が「日本の支援活動に満足している」と答えたと、共同通信が配信しています。紙面では実名でいくつかのコメントを紹介しています。都合のいいデータを使ったのではないか、という反論も成り立ちますが、それなら「日本の支援活動なんかいらない」というデータを示すべきだと思います。

 
 

2006/08/24 09:14

Commented by 小山裕士 さん

昨日のコメントの打ち間違いの訂正です。「自民党に投票しながら、基地には反対という人も少ないです」とあるのは「少なくないです」の誤りでした。個人的な感触では、むしろこういう人が多いような気がします。

 
 

2006/08/24 12:53

Commented by starbeast さん

度々お邪魔します。
kirickland109 さんのご意見は
大量破壊兵器」の前提で始まったIraq戦争の事後復興支援に自衛隊を派遣するのは、憲法上もおかしい。その上で「ありがとう」と自画自賛では…
と言うことなのでしょう。
私個人の考え方になりますが、「戦前、開戦に疑義を申し立てたヨーロッパ各国が、終戦後早期の段階で治安支援と復興支援を行っていればIraqの現状はここまで酷くならなかったのでは」と思っています。
Hussein旧体制下で「見捨てられていた」地での自衛隊の復興支援は良くやってきたと思いますし、無事帰ってきたのですから「良くやった」と向かえることは悪いことではないでしょう。
「自衛隊が入ったため民間の支援活動が出来なくなった」というような意見も耳にしたことがありますが、前政権に許された支援はIraq中部に集まっていたような気もします。

こんな運動もありました。
http://park6.wakwak.com/~blueimpulse/yerrowribon/YerrowRibon.html

 
 

2006/08/24 14:05

Commented by pryvate-eye さん

以前から思っていたんですが、沖縄の人達は、アメリカの黒人と似ていますね。本土復帰、公民権獲得は良かったんだけれど、結局いつまでも社会的、経済的に立ち遅れていて、何かと言えば「自分達は差別されている」と繰り返す。そのうち、仲間内で「勝ち組負け組み」に分かれてしまい、また、中には逆差別で得をする奴が居たり。黒人問題では、self-victimizedと言うのがキーワードでした。沖縄の人も、逆差別を求めてばかりいないで、元気を出して欲しいです。

 
 

2006/08/24 14:15

Commented by 小山裕士 さん

参考までに琉球新報の24日付朝刊2社ベタで「自衛隊広告に抗議声明発表 マスコミ労協」という記事が掲載されています。政府広報に「自衛隊広告」という見出しをつけるところに、それとない悪意を感じるのは当方だけでしょうか? それにこの記事にニュース価値があるかどうかも疑問です。経営陣と労組の手打ち式のようにも思えます。

 
 

2006/08/24 14:55

Commented by kitakita さん

・官民問わず、広告料を払って新聞に広告を掲載するのは公序良俗に反しない限り自由。
・特定の言論を排除する姿勢は新聞協会の新聞倫理綱領に反する。
・抗議文末尾より。「~(新聞?)を使って政治宣伝を行う政府を糾弾し…」とあるが、総選挙時に各政党が掲載する政党広告はこれに該当するにもかかわらず、全く抗議行動を起こしていない矛盾。

一通り読んだだけでこれだけの疑問点がありました。
米倉氏にはこれらの矛盾に是非思いをはせていただきたい。

 
 

2006/08/24 17:49

Commented by 小山裕士 さん

自由に意見を述べてもらうのは大賛成です。しかし、自分たちと反対の主張をする学者の講演会をつぶしたり、旧日本軍の研究に来た学者を尾行する一部の勢力には、こわいものがあります。

 
 

2006/08/24 19:01

Commented by kazu-haya さん

はじめまして。

直接の戦場になった、という点で沖縄の人々がアレルギーに似た感情を持つことは理解出来ます。
ですが、自己の主張の為に他者の主張を潰すという事では健全な議論も出来ないでしょう。
一部の人間が全体を代弁する姿勢も然り、です。
そこに利権も絡んでがんじがらめになっているのではないかと想像します。
だからといって自衛隊を差別して良いわけはありませんが。

 
 

2006/08/24 19:44

Commented by kirickland109 さん

ご存知なら教えてください。
「ありがとう」の方の広告主は誰ですか?
つまり広告料を払った方は?
もうひとつ。広島で見たような気がしないのですが、
地域限定だとすると、その目的なり理由は?

小山さんにもひとつだけ、御手数ですが。
初めて「オウム扱い」という語を見たように思うのですが、
住民登録拒否があった頃から使われていますか?

 
 

2006/08/25 08:11

Commented by 小山裕士 さん

これは政府広報なので広告主は国ということになります。具体的な担当セクションがどこになるのかという知識はありません。地域については沖縄限定ではないです。同日の読売と毎日の西部本社版にも掲載されています。おそらく、日付は違っても原則として全国的に出稿されていると思うのですが…。住民登録拒否があったのは本土復帰のころなので、オウムが「有名」になって、同様のことがあった以後、日常会話で「あのころは自衛隊も…」という使い方で出現したと思います。

 
 

2006/08/26 17:37

Commented by kirickland109 さん

小山さん、お手数を掛けました。また全文を掲載されたことで手掛かりができ、政府広報から広告を掲載した新聞社名がわかりました。目にしていないはずです。私が購読している新聞の名前はありませんでしたから。東京新聞、日経、それに産経の名前もありませんでした。
広告の細部も確かめることができました。

また「声明」と私の書き込みとは共通する語彙が多くあることに気がつきましたが、私はだれかを代表しているわけではありません。私個人として本当かな、おかしいなと感じたことを書き込みましたので、似てはいるけれども違和感も感じています。
さておかげさまで、沖縄向けの広告(パフォーマンス)ではないか?という疑いだけは氷解しました。

 
 

2006/08/26 19:24

Commented by 小山裕士 さん

産経に掲載されていなかったとは、予想外でした。想像ですが、予算の関係で、似たようなものが別の機会に、今回とは違う新聞にオファーされるとは思うのですが…

 
 
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