「(小向容疑者は)妊娠しているんじゃないのかな、と思ったわ。おなかも出ていたけど、お尻も出ていたからね。妊娠すると不思議とお尻も出てくるものなのよね」
齋藤会長の口から思いもよらなかったセリフが飛び出した。
齋藤会長といえば、あのタレント、ビートたけし(64)も“お母さん”と慕う人物。小向容疑者にとっては、2009年2月に覚せい剤取締法違反(使用)罪で懲役1年6月、執行猶予3年の判決を受けた後の同年6月、ストリッパーとして再起するチャンスを与えてくれた“恩人”だ。
浅草ロック座会長として、これまで何百人ものダンサーの身体を見ていただけに、女体の微妙な変化は手に取るように分かる。それだけに、小向容疑者が単に「太った」以外のものを感じ取っても不思議はない。
齋藤会長は今月3日から10日まで海外旅行をしており、小向容疑者の事件は、帰国直後に立ち寄った会社事務所で知ったという。11日夕にテレビ朝日系ニュース番組「JチャンネルSP」がマニラ市内を歩く小向容疑者のスクープ映像を放送したが、齋藤会長はその姿を何度となく見て直感したという。
今でも、小向容疑者のことは気に掛けている。「私は小向を待ってますよ。早く帰ってきてほしいと思っています」。
最後に会ったのは昨年11月11日、会長の誕生会の席だった。同年10月にも浅草ロック座に出演したが、すでにストリッパーの体形ではなかった。誕生会に同席した関係者は「“スライム乳”も健在だったけど、おなか周りもすごかった。舞台に立つなら痩せないと、と思いました」と語る。
齋藤会長は「ロック座とはもう契約が切れたから、どこにも迷惑を掛けない、と小向も思っているのでしょう。フィリピンは気晴らしで行って、仕事ができれば、なんて考えたのかもね。踊り子はキツイ仕事。だけど自分の体を研究して、踊ればお金になる。見せるフリして見せないのがストリップ。隠すことに色気が出るんだから」と小向容疑者の心中を察する。
小向容疑者が帰国して逮捕されれば、実刑は確実で、収監されるとみられる。齋藤会長は、そうなっても刑務所に面会にも行くし、差し入れもする考えを明かした。
「小向はいい子。深々と頭を下げて丁寧に挨拶をするんだから、人を裏切ることができないと思う。まだ25歳なんだし、(出所後は)また踊ればいいのよ」
恩人の言葉は、小向容疑者に届くのか−。