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鳩山前首相:米軍抑止力発言、「方便でした」と釈明

民主党の鳩山由紀夫前首相=2010年12月8日、西本勝撮影
民主党の鳩山由紀夫前首相=2010年12月8日、西本勝撮影

 民主党の鳩山由紀夫前首相が、一部報道機関のインタビューで米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の県外移設断念の理由に沖縄に駐留する米海兵隊の「抑止力」を挙げたことについて「方便だった」と語った。鳩山氏は14日、東京都内で記者団に「後付けで学んでいくとこう解釈できる、という発想で言った」と釈明した。

 インタビューしたのは共同通信と、琉球新報など地元紙。普天間飛行場の移設先は昨年5月、日米両政府は従来計画通りの沖縄県名護市辺野古で合意した。インタビューで鳩山氏は「辺野古しか残らなくなった時に理屈付けしなければならず『抑止力』という言葉を使った。方便と言われれば方便だった」と述べ、「後付け」の説明だったと明かした。

 この発言について菅直人首相は14日、記者団に「海兵隊を含む在日米軍全体はわが国の安全に重要な役割を果たしている」と強調したが、鳩山氏の「方便」発言で辺野古移設への地元の反発が一段と強まりそうだ。【朝日弘行】

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 これに対し稲嶺進名護市長は14日、「抑止力論が辺野古回帰の大きな理由だった。その論拠がなくなり、合意を順守する菅政権も根拠を失った」とし、日米合意見直しを求めるコメントを発表した。【井本義親】

毎日新聞 2011年2月14日 18時28分(最終更新 2月14日 22時02分)

 

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