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妊娠知識 日本人は極端に低い

2月10日 4時15分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

妊娠について正しい知識を持つ人の割合は、日本では、海外に比べ極端に低いことが、イギリスの研究グループが行った国際調査で分かりました。

この調査は、イギリス・カーディフ大学の研究グループが、おととしから去年にかけて、アジアとオセアニアそれに欧米の18か国で、パートナーがいて妊娠を望む20代から40代前半の男女を対象に行ったもので、1万人から回答がありました。日本での回答を見ると、「妊娠を希望するカップルの10組に1組が不妊症」と知っていた人は32%、「女性の妊娠できる能力は40代では30代より低下する」ことを知っていた人は46%でした。いずれもニュージーランドやオーストラリアの半分で、妊娠についての基本的な知識を尋ねた13の質問全体で見ても、日本での正答率は海外に比べ極端に低くなっていました。18か国のうち、全体の正答率が日本よりも低かったのは、トルコだけでした。これについて、不妊カップルの現状に詳しい聖路加看護大学の森明子教授は「日本では、不妊に直面して初めて、加齢によって妊娠率が下がると知り、仕事のキャリアを優先したことを後悔する人が多い。妊娠についての教育を充実させるとともに、企業も妊娠や出産といった人生設計を支援する態勢を整えるべきだ」と指摘しています。