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注意喚起の車内放送なし JR熊本駅の男児転落 2011年02月15日

注意喚起の車内放送なし JR熊本駅の男児転落の写真、図解
3歳の男児が転落した現場。ホームと列車の隙間は約16センチ=JR熊本駅
注意喚起の車内放送なし JR熊本駅の男児転落の写真、図解
 熊本市のJR熊本駅の九州新幹線ホームで12日、試乗列車から降りようとした3歳の男児がホームと列車の隙間から2・6メートル下に転落した事故で、JR九州は隙間への注意を呼び掛ける車内放送をしていなかったことが、14日分かった。同社は「試乗だったため」と説明している。

 事故当日、同社は熊日の取材に対し、車内放送はしていたと説明していた。試乗会は28日まで開かれる予定。同社は「事故後は呼び掛けを徹底。駅設備の改良などハード面での再発防止策も検討したい」と話している。

 同社によると、男児は祖母と2人で乗っており、博多から到着した試乗列車から降りようとして、約16センチの隙間から転落。軌道よりさらに約1・3メートル下の作業用通路まで落ちた。係員は男児に外傷がないと判断、病院に行くよう伝えたという。

 同ホームは、わずかにカーブしているため約9~17センチの隙間が空く。九州新幹線では新水俣駅の約18センチが最大。「列車とホームが接触しないように隙間が空くのは仕方がない」と同社。県内の在来線のJR駅では10センチ前後が一般的だが、宇土市の赤瀬駅や八代市の坂本駅では、最大約25センチの隙間ができる。

 ただ、全国的には転落防止に対応しているケースもある。沖縄都市モノレール(那覇市)は2003、04年に幼児が車両とホームの隙間から転落する事故が相次いだため、ホーム端にゴム板を設置。最大19センチを16・3センチに縮めた。しかし、07年に再び転落事故が起きたため、翌年、車両が接触してもダメージを受けないよう、くし状のゴムを新設し、9・1センチにまで短縮。以降、事故は起きていないという。同モノレールは「転落した幼児たちにけがはなかったが、万一に備え対策をとった」と言う。

 一方、秋田新幹線と山形新幹線では、車両が通常の新幹線より小さいため、乗降の際にドアの下部から金属板のステップ(約30センチ)が出て、隙間を狭くし、安全性を確保している。

 国土交通省九州運輸局によると、ホームと車両の隙間について安全基準はないという。同局は「事故が起きたのは事実。できる対策をとるようアドバイスや指導をしていきたい」と話している。
(内田裕之)


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