- 2011年2月10日 10:10
- 企業動向
通販の基盤固めを最優先、バックヤードと海外も課題に
このほど筆頭株主がブランディングから、不動産事業などを手がけるバルビゾンに異動したファッションウォーカー(FW=本社・東京都港区)。メディア連携に強みを持ちながらも、"ネット販売専業"として事業基盤の強化に舵を切る。新社長に就任した川田隆太氏に、バックヤード改革や海外展開など今後の成長戦略について聞いた。
株主の異動で何が変わるのか。
「当社は『東京ガールズコレクション(TGC)』や、ブランディングのモバイルファッションサイト『ガールズウォーカー』といったメディアの通販機能としてスタートした会社だ。クロスメディアの取り組みは変わらないが、ネット販売事業そのものを強くするための基盤固めが大事で、そのための舵取りをする。都内の一等地に資産を持つバルビゾンが株主となったことで信用力が増し、ブランド側からは好意的な意見をもらっている」
前社長との違いは。
「大浜前社長はメディアの人。彼が築いた自由闊達な社風を残しながらも、金融出身者として足元を見据える。販売機会ロスを生じさせないよう取引先ブランドとのコミュニケーションを密にしたり、消費者のフォロー体制を充実させる」
経営目標は。
「前期から12月決算を改めて8月決算とした。10年8月期の売上高は8カ月の変則決算で約60億円だった。現在、向こう3年間の計画を策定している。中期的には100億円以上を目標にしていきたいが、足元の実力は年間80億円規模だ。まずは業務フローを徹底的に見直す。物流、システム、フォロー体制など強化すべき点に早急に取り組み、既存顧客へのサービスを拡充する」
具体的には。
「通販サイトに商品をアップするまでの日数や、消費者への配送リードタイムの短縮などが課題だ。商品はあるのに(消費者が)買えないという事態はなくさないといけない。業務工程を見直し、パートナー企業とも相談しながら改善していく」
F1層に影響力を持っている。
「若い女性をメーンターゲットとした戦略は変えない。当該層に魅力的なサービスを提供して需要を喚起し、マーケットを拡大させたい。その中には海外へのアプローチも必要になる」
中国で販売連動に取り組む。
「消費者向けとしては初めての『TGCin北京』が5月に開催される。日本で培ったクロスメディアのノウハウを中国で試す。まずは中国のルールや規制に合わせてテストマーケティングを始める。日本からの商品供給やフロントページの作成など商品が購入できる窓口を作る。日本のTGCほど大規模にはならないが、出演するブランドの商品は売れるようにしたい。中国の購買力は確実に上がっている。関税や通貨の切り上げなど、ネット販売に向けた条件がそろう前にインフラを整備しておくことが大切で、現地のパートナー企業と仕組みを構築する」
TGC名古屋開催では初めて独自のステージを設ける。
「2月中旬に開催される『TGCin名古屋』での販売連動は当社がプロデュースするステージの商品だけだが、販売手法ではこれまで以上に連動感を持たせた。人気5ブランドとのコラボ商品をステージで披露し、ネット販売だけでなく会場内のブースや松坂屋名古屋店といったリアルの場もフル活用する」
FWとしての提案力が試される。
「表現の場を得たわけで、当社にしかできないメッセージや価値を発信していく。ゆくゆくは複数ブランドの商品を組み合わせた、よりリアルな見せ方も実証していきたい。これはとくにウェブを中心に表現していく」
F1層に向けたイベントが増えている。
「イベントが増えれば、当然、若い女性たちも飽きがくる。ファッションは流行りもので、流行りがあれば廃りもある。買い手があってのビジネスということを履き違えなければ、面白い提案はし続けられる」
このほど筆頭株主がブランディングから、不動産事業などを手がけるバルビゾンに異動したファッションウォーカー(FW=本社・東京都港区)。メディア連携に強みを持ちながらも、"ネット販売専業"として事業基盤の強化に舵を切る。新社長に就任した川田隆太氏に、バックヤード改革や海外展開など今後の成長戦略について聞いた。
株主の異動で何が変わるのか。
「当社は『東京ガールズコレクション(TGC)』や、ブランディングのモバイルファッションサイト『ガールズウォーカー』といったメディアの通販機能としてスタートした会社だ。クロスメディアの取り組みは変わらないが、ネット販売事業そのものを強くするための基盤固めが大事で、そのための舵取りをする。都内の一等地に資産を持つバルビゾンが株主となったことで信用力が増し、ブランド側からは好意的な意見をもらっている」
前社長との違いは。
「大浜前社長はメディアの人。彼が築いた自由闊達な社風を残しながらも、金融出身者として足元を見据える。販売機会ロスを生じさせないよう取引先ブランドとのコミュニケーションを密にしたり、消費者のフォロー体制を充実させる」
経営目標は。
「前期から12月決算を改めて8月決算とした。10年8月期の売上高は8カ月の変則決算で約60億円だった。現在、向こう3年間の計画を策定している。中期的には100億円以上を目標にしていきたいが、足元の実力は年間80億円規模だ。まずは業務フローを徹底的に見直す。物流、システム、フォロー体制など強化すべき点に早急に取り組み、既存顧客へのサービスを拡充する」
具体的には。
「通販サイトに商品をアップするまでの日数や、消費者への配送リードタイムの短縮などが課題だ。商品はあるのに(消費者が)買えないという事態はなくさないといけない。業務工程を見直し、パートナー企業とも相談しながら改善していく」
F1層に影響力を持っている。
「若い女性をメーンターゲットとした戦略は変えない。当該層に魅力的なサービスを提供して需要を喚起し、マーケットを拡大させたい。その中には海外へのアプローチも必要になる」
中国で販売連動に取り組む。
「消費者向けとしては初めての『TGCin北京』が5月に開催される。日本で培ったクロスメディアのノウハウを中国で試す。まずは中国のルールや規制に合わせてテストマーケティングを始める。日本からの商品供給やフロントページの作成など商品が購入できる窓口を作る。日本のTGCほど大規模にはならないが、出演するブランドの商品は売れるようにしたい。中国の購買力は確実に上がっている。関税や通貨の切り上げなど、ネット販売に向けた条件がそろう前にインフラを整備しておくことが大切で、現地のパートナー企業と仕組みを構築する」
TGC名古屋開催では初めて独自のステージを設ける。
「2月中旬に開催される『TGCin名古屋』での販売連動は当社がプロデュースするステージの商品だけだが、販売手法ではこれまで以上に連動感を持たせた。人気5ブランドとのコラボ商品をステージで披露し、ネット販売だけでなく会場内のブースや松坂屋名古屋店といったリアルの場もフル活用する」
FWとしての提案力が試される。
「表現の場を得たわけで、当社にしかできないメッセージや価値を発信していく。ゆくゆくは複数ブランドの商品を組み合わせた、よりリアルな見せ方も実証していきたい。これはとくにウェブを中心に表現していく」
F1層に向けたイベントが増えている。
「イベントが増えれば、当然、若い女性たちも飽きがくる。ファッションは流行りもので、流行りがあれば廃りもある。買い手があってのビジネスということを履き違えなければ、面白い提案はし続けられる」
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