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名古屋コーチン・比内地鶏産地 鳥インフルにピリピリ

2011年2月12日14時0分

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 鳥インフルエンザの発生が相次ぐなか、ブランド鶏を守ろうと、産地が神経をとがらせている。感染すれば、全滅の危険性もあるからだ。

 愛知県では1月26日、豊橋市で発生。同県安城市の県畜産総合センター種鶏場は緊急会議を開いた。名古屋コーチンの種鶏の唯一の生産・供給元。約1万羽を飼育し、名古屋市と民間の孵化(ふか)場計6カ所に種鶏を供給する。

 これまでも車が種鶏場の敷地に入る際は、正門近くの噴霧器で消毒していたが、対応を厳しくした。外部からの訪問には事前の連絡を求める。今年度からは凍結精液の保存も始め、もしもの時でも種が絶えぬよう知恵を絞る。

 名古屋コーチンの品種改良を受け持つ県農業総合試験場(同県長久手町)も冷凍精液を保存する。中村明弘主任研究員は「仮にどちらかの施設が感染しても、分散保存しておけば立て直ししやすい」。

 秋田県の比内地鶏でもリスクの分散化を図っている。種鶏のほぼすべての生産を担うのが県農林水産技術センター畜産試験場(大仙市)で約1400羽を飼育している。

 試験場は2007年、約30キロ離れた施設で一部の分散飼育を始めた。さらに1990年代に採取した凍結精液を保存。職員が場外の養鶏場に行く時にはウイルスを持ち込むことがないよう、前後3日間は鶏舎に入らない。今シーズンの感染ルートは野鳥とされ、特に春先を警戒している。小西潤一・主席研究員は「渡り鳥が県内を経由して北に戻る時に神経をとがらせることになる」と話す。

 独立行政法人・家畜改良センター兵庫牧場(兵庫県たつの市)は、11種17系統の地鶏などを育てる国内最大の育種基地。鶏舎には週3回、外壁などに消毒液を吹きかける。山本洋一牧場長は「自治体が鳥インフルで種鶏を淘汰(とうた)しなければならない時でも種が絶えぬよう、できる限りの防疫対策をしたい」と語る。(黄チョル〈チョルは撤のてへんがさんずい〉、黒川和久)

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