広島市は、2020年夏季五輪の招致検討について、今期限りでの退任を表明した秋葉忠利市長から新市長に引き継ぐための「アクションプラン」作りに着手した。インターネットの動画投稿サイト「ユーチューブ」でのPRや、五輪実現の道筋を考えるイベントの開催を検討。広島五輪構想を主導した秋葉市長の退任表明を受け、市議会などに出ている「構想は終わった」との見方に待ったを掛ける狙いがある。
アクションプランでは幅広い層に支持を訴えるためインターネットを活用。ユーチューブにPR動画をアップし、開催意義や競技場仮設化の利点をより視覚的に伝える。秋葉市長が出演することも検討している。
市民参加型の取り組みも強化する。五輪実現への知恵を出し合うワークショップを企画。メーンスタジアムを想定する広島ビッグアーチ(安佐南区)で、陸上に打ち込む学生向けにイベントを催す予定だ。広島ゆかりのアスリートや著名人に応援メッセージを募る案もある。
秋葉市長は、退任表明後のインタビューなどで「新市長が招致を決定すれば、すぐに立候補できる体制をつくっておきたい」と強調。任期満了の4月7日まで招致機運の盛り上げを精力的に進める考えを示している。
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